第300話 「何か忘れている気がしますわ」
フォーゲル王子は犯人では無く、双子の兄弟アベルとカインの二人も犯人では無かった。
……やはり犯人は、残り三人の王子達と言う事になるのだろうか?
しかし残念ながらラミス姫達は何の手掛かりも掴めずに、再び二体の牛鬼王の前に敗れ去る事となった。
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『42635回目』
「犯人が分かりませんわー。」
犯人が分からず、薄暗い牢の中で一人天井を見上げるラミス姫様。
フォーゲル王子が犯人では無く、双子の兄弟アベルとカインの二人も犯人では無かった。
その為、ラミス姫達は残り三人の王子達がツインデール城に入り込んでいると考え、城の中と城の周辺の警備を徹底的に強化して捜索をしたのだが……。
残念ながら何の手掛かりも進展も無く、ラミス姫は再び薄暗い牢の中へと戻される事となった。
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『42636回目』
──ドガガガガガガガガガガッ!!
激しい死闘を繰り広げる、ラミス姫と古の怪物人狼王〈ウェアウルフキング〉。
──ドゴォ!!
ラミス姫の強烈な蹴技が、人狼王に華麗に決まる。……そして間合いを取り、睨み会う両者。
しかし全くの無傷の人狼王に対して、ラミスは既に体力を失い傷だらけの状態であった。
「そろそろ私と代わりなさい、ラミス!もう限界よ!!」
何度も死に戻りを繰り返す中、姉リンが倒した豚王と人狼王第二形態〈ビーストモード〉の莫大な経験値を得て、ラミス姫は人狼王第二形態と戦えるまでに成長していた。
人狼王第二形態〈ビーストモード〉の強さは、豚王より強く青牛鬼王より弱い強さとなっている。
まだ豚王を倒す事の出来ないラミス姫ではあるが、人狼王の方が相性的に幾分か闘いやすかった。
「……その様ですわね、お姉様。後は、お任せしますわ。」
死に戻りを繰り返すラミス姫の強さは、一歩一歩確実に姉リンと母クレアの強さに近付いていった。
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『42637回目』
そして今回も何の進展も無く、再び薄暗い牢の中へと戻され、一人天井を見つめるラミス姫様。
このままでは犯人が分からない為、もう一度四人で話し合おうとラミスは考えた。……そして何かしらの解決策を導き出す為に、ラミス姫は姉達が居る北の街へと向かって行った。
「アベルとカインの二人は神々の力、"鑑定の力"で犯人じゃない事が証明されたのよね?……じゃあ怪しいのは、フォーゲル王子と言う事にならないかしら?」
「でも、お姉様。フォーゲル王子は犯人に殺害されていたのですわ。犯人の可能性は無いと、私は思いますわ。」
……そう、フォーゲル王子は間違いなく何者かに殺害されていた。それは自身の目で確認したラミスが、一番良く知っている事なのである。
その為、ラミス姫達は犯人を残りの三人の王子達と考え捜査を進めてきた。
「でもラミス、他に何も手掛かりが無いのが現状よ?フォーゲル王子にも"鑑定の力"を使って、一度調べてみた方が良いと私は思うわ。」
そう話す姉ナコッタだが……。フォーゲル王子が犯人である可能性は、ほぼ零に等しいのである。
しかし他に打つ手が無く、他ならぬ姉ナコッタの提案なのだ。……ラミス姫達はフォーゲル王子に"鑑定の力"を使い、そこから何かしらの解決の糸口を掴もうと考えた。
「……何か、忘れている気がしますわ。」
何時もの様に目を潰し、蛇王戦に挑むラミス姫様なのだが……。
「はて……。何だったかしら?何か、とても大事な事を忘れている気がするのですが……。」
何か大事な事を忘れている気がする、ラミス姫様。
目が全く見えない、この暗闇の中で───。
「……なんだったかしら?」
……と首を傾げながらヘルニア兵達を、ぼこぼこに蹴り飛ばすラミス姫様であった。




