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剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
神の名を冠する獣編

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292/316

第292話 「何だか、とても久し振りか気がしますわ」

『42634回目』


「何だか、久し振りの牢の中ですわねぇ……。」

牛鬼王(ミノタウルスキング)に敗れ、再び薄暗い牢の中へと戻されるラミス姫様。……だがラミス姫の瞳には、一切の曇りなど有りはしなかった。


それはラミス姫が、次()すすべき事が決まっているからである。


確かに"王の名を持つ獣"二体の牛鬼王(ミノタウルスキング)は、かなりの強敵なのかも知れない。……しかしその恐ろしい怪物達を呼び出される前に、犯人を見つけ出して捕まえれば良いのである。


──そして、その犯人の名はアベル。

フォーゲル王子の側近であり、ツインデール公国に侵攻を目論(もくろ)むヘルニア帝国の第八王子である。


「ふっふっふ……。見てなさいですわぁ、アベル王子!」

ツインデール公国の人々を恐ろしい怪物の姿へと変えた、(にっく)きアベル王子を断じて許す訳にはいかない。


「たっぷりと、お仕置きして差し上げますわぁ……。」

何度も死に戻り、未来を知る事の出来るラミス姫には、どの様な企みも通用しないのである。


──そう、犯人は既に(わか)っているのだから。


「すぐに、ゴンして差し上げますわぁ……。」

頬に手を添えながら、不適な笑みを浮かべるラミス姫様。


……そう、アベル王子がクリスタルから怪物達を呼び出す前に、殴ってポイすれば良いだけの話である。


「出会ってすぐ、ゴンすれば全て解決しますわー!!」

……おほほほほほほほほほ。

楽しそうに笑いながら、外へと駆け出していくラミス姫様であった。


──ズガシャーン!!

戦場に修羅を出現させ、次々とヘルニア兵達を蹴散らしていく豪快極まりないラミス姫様。

そして勢い余って、豚王(オークキング)にも殴りに行ってしまうラミス姫だった。


「……あら?」

豚王(オークキング)に烈火の如く攻撃を浴びせる、ラミス姫様だが……。その途中でラミスは、ある違和感に気が付く。


「プギィ、プギィィィィィィ……。」

何故か、豚王(オークキング)が痛みを感じているのである。


「あらー?」

いや確かにラミスの拳は何時(いつ)もの様に砕け、豚王(オークキング)の傷は大した事が無いのかも知れない。

……しかしラミスは今まで一度も、豚王(オークキング)の硬い外皮を貫けなかったのである。


「あらあらあらあら?」

(ほほ)に手を添えながら不思議そうに……。いや、楽しそうに首を(かし)げるラミス姫様。


「あらー。」

そしてラミス姫は楽しそうに笑いながら、全力で豚王(オークキング)に殴りかかって行った。


──ズガガガガガガガガガッ!!


「おほほほほほほほほほほほ!!」

ラミス姫の放つ怒涛の連撃が、豚王(オークキング)に流星の如く降り注ぐ。


「いけますわー!!」

つい楽しくて夢中になって豚さんを、お殴りに遊ばせるラミス姫様。


「楽しいですわー!!」

初めて豚王(オークキング)に攻撃が通り、とても楽しそうなラミス姫様だった。

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