バーンアウト3
アメリカからやってきたレースゲームの黒船。別名、車ゲーの無双。いや、そんな二つ名があったかどうかは知りませんが。
ともかく、もう説明の必要もありませんね。レースゲームと呼ぶのも憚られる、クラッシュ上等のバイオレンスレースゲーム。羊の皮を被った狼、レースゲームの袈裟を着た殺人ゲームなのであります。いや、殺人描写はないんだけど、やってることは人殺しでしょ!
なにしろ本作はただのレースよりも、ライバルカーを潰すサバイバルや、わざわざジャンプ台を使ってタンクローリーに突っ込み、道路を地獄絵図にするのを推奨しているのですから。でも、それがたまらなく面白いんだからどうしようもありません。ゲームって、なんてロクでもない娯楽なんだ!
しかもなんかDJっぽい人がパッケ裏で「俺がクラッシュツアーをナビゲートするぜ!」と、購買意欲を煽り立てます。そのDJの喋りがまんま、頭の悪い野次馬然としていて、プレイヤーを俄然、ヤル気にさせるのです。これ考えた奴、絶対悪魔か馬鹿かのどちらかだろ。
BGMも有名アーティストが多数参加とか書いてるけど、どの曲もお馬鹿なノリで緊張感はカケラもなし。スタンリーキューブリックがプレイしたら大喜びするんじゃなかろうか。ニトロで加速すりゃ到底人間の反射神経では追いつかない加速で、クラッシュしなくちゃ減速できないような仕様だし、クラッシュシーンはスローモーションで鑑賞までできるというこだわりっぷり。こだわる方向性が違う。
タンクローリーに突っ込めば爆発炎上は当たり前。敵車をクラッシュさせれば記念撮影。飛び散る金属片が美しく、鉄がきしむサウンドも心地よい。まさに環境破壊こそ最大の娯楽であると再認識させてくれるのです。でも心配無用、ノープロブレム。これはゲームなのです。いくら石油に引火しようと、大量の廃車を出そうとも、それはデジタルの計算だけのこと。現実には少々電気を消費しているに過ぎないのですから。ああ、ゲームって、なんてエコでリーズナブルな娯楽なんだ!(ここでその電気は石油や原子力からできてるってツッコミはなしね)




