プロ野球☆スター 〜ライバルの名は「くれない」〜
そもそも、中古ゲームショップで低価格なんてクソゲーに決まってます。人気作や名作なら市場原理でどう頑張っても2、3千円はします。500円で掴んだゲームに文句言うんじゃねえよというゲーマー特有の自己責任論も了解済みです。それを了解した上で、筆者は本作を手にとったのです。
しかし、その了解は意外にもいい意味で裏切られました。
野球ゲームのシステム的弱点とも言える打つ、投げるのアクションは簡単操作に集約され、素人でもホームランが打てます。もちろん、ゲームバランスが崩壊するようなホームランではなく、きっちりタイミングが合わなければダメです。ピッチングも高度な駆け引きや球種の使い分けも特になく、直感的に投げられるシステムを採用しています。慣れれば変化球で打者を仕留めることも可能です。PSの野球ゲームはおしなべて操作が複雑で、とても筆者には楽しめるものではありませんでしたが、本作の操作感はヘタな筆者にはピッタリだったようです。
ゲーム内容は数多の野球ゲームと同じく、現実に則したプロ野球チームから選び、ペナントなり、試合なりを楽しむシステムです。そして本作には育成も搭載されてます。この育成もなかなか楽しいものだったです。
これも他の野球ゲームと大まかなシステムは似ています。高校野球で練習、試合をこなし、プロを目指します。本作は練習モードも単純で理解しやすく、試合も容易なのでセーブアンドリセットを繰り返せば大活躍できますし、高卒ドラ1も比較的容易です。しかし、ドラフトを蹴って大学にも行けます。大学で活躍できなくても社会人に行けます。長く続けるほど能力が伸ばせます。ただ、活躍し過ぎると強制的にプロに行っちゃいますし、能力を伸ばすべくあまり活躍しないとプロになれないまま終わることもあります。そのさじ加減は結構難しく、さりとて不条理なエンドでもないので納得できます。
ほかにも、育成ゲームの醍醐味でもあるチームメイトとの友情物語や、ライバルとの切磋琢磨もきっちり盛り込まれています。




