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君を好きになるのは、何度目だろう。 ~一週間ループの先に待っているのは、ハーレム天国!?それとも……~  作者: 月雲 天音
第4章

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第43話  繰り返す苦しみ

 山登りの翌日。

 新たな月曜日。


 真央と出会うようになって3回目の月曜日だ。

 この日は、祝日だ。オレは私服で、マンションのごみ置き場に行く。


 予想通り、優花さんがそこにいた。ブラウンのニットに紺色のロングスカートを履いている。


「奏多くん、おはよう」


「優花さん、おはようございます」


「体は痛くない?」


「ん、全然。優花さんは……筋肉痛はないか」


「うん、私も痛くない」


「昨日はありがとう。お陰で最高の景色をみんなで見れた」


「いえいえ、私も楽しい時間を過ごせたよ」


「優花さんは、今日はバイト?」


「そうよ?あら、デートに誘ってくれるつもりだったのかな?」


「うん……昨日、二人きりで会えなかったから」


「帳尻合わせかしら?」


 優花さんが悪戯っぽく微笑む。


「いや、そんなんじゃないよ!」


「うふふ、わかってる。奏多くん、すぐ真に受ける。そんなところも可愛くて好きよ」


 朝から、『好き』と言われ、一気に目は覚め、胸は高鳴る。


「優花さん、そんなからかわないでください」


「あらあら、ここは奏多くんも応戦するところよ。私のちょっと意地悪なところはどう?」


「え、その、返事に困る時もあるけど……好き、だよ」


「うふふ、言わせちゃった」


「言わされたとかじゃなくて、好きだよ。本当に」


 優花さんがニコリと微笑む。


「ありがとう、奏多くん……奏多くんに会えたし、着替えなおして、バイトに行く準備しようかな」


「今日も元気もらったよ」


「いいえー。毎週月曜日のこの時間、ループが終わっても会い続けようね」


「うん、会おう!」


 お互いバイバイをして、『月曜日のおはよう』を終えた。



 その日は、予定は無く、家に戻り勉強をした。中間テストが徐々に近づいている。


 そして、午後三時過ぎになり、家を出た。



 真央との出会いは今日起きるのか、明日にずれるのかわからない。

 祝日だから今日じゃないかもしれない。でも、もし今日だった時に逃したくはない。


 だから、念のためにオレは学校に向かった。



 午後4時前。

 誰もいない正門で、真央を待った。


 一人の女子生徒が校舎から出て来る。オレの前を足早に通り過ぎ、左に曲がってすぐだった。


 彼女は、その場にしゃがみ込み、苦しそうにする。



 オレは駆け寄り、声をかける。


 3度目のこの光景でも真央は本当に苦しそうで辛そうだった。

 何度見ても慣れない。見慣れたくもない。


 過去2回と同じやりとりをして、メッセージアプリを交換して、黒いワゴン車に乗って、真央は去って行った。


 この辛いループをあと何度繰り返すことになるのだろう。


 少しでも早く、オレは真央を救いたい。



 その後、真央からメッセージが来て短いやりとりをする。


 夜、この日はRe:inのテレビ出演は無かった。


 だが、過去二回とまったく同じ時間にメッセージが届いた。


『今、少しお話できますか?』


『はい、大丈夫です』


 打ち終わって、5秒も経たず、通話が来た。


「こんばんは。いきなりすみません」


「いえ」


「今日は、助けていただいてありがとうございました。優しい言葉といただいた水に救われました」


「ほんと気にしないでくださいね。回復したなら良かったです」


「あの、私、星野真央と言います。教養コースの一年です」


 オレは落ち着いて返事をする。


「オレは早川奏多。2年で教養進学です」


「なら、先輩ですね。これからは先輩と呼びますね」


「いいよ。じゃあ、オレは後輩と呼ぼうかな」


「ほえ!?」


 ふいを突かれた真央が変な声を出した。


「……お、面白い方ですね」


「何か問題でも?」


 真央がクスクスと笑う。


「先輩、攻めてきますね。後輩も負けませんから」


「おう、受けて立とう」


「あはは、何の勝負ですか。あの、先輩が良かったら時間ある時、メッセージ送っていいですか?私、同じ学校に友達いなくて」


「ああ、いいよ。いつでもじゃんじゃんメッセージちょうだい。」


「ありがとうございます、先輩。返事がとても遅れることあると思うので、先輩もいつでもじゃんじゃんメッセージ送ってくださいね」


「うん、わかった」


「あ、もう切らなきゃいけないので、また連絡しますね、先輩。繰り返しになりますが、今日は助けていただいてありがとうございました。正直、今日すごく焦りました」


「うん、でも今は大丈夫そうで安心したよ。また、連絡してね」


「はい、先輩。では、おやすみなさい」


「おやすみ」


 少し変化した真央との3周目が始まった。


 この周の真央と会うのは今日が初めてだった。でも、オレには積み重ねてきたものがある。

 真央の苦しみも、頑張りも知っている。


 だから今度こそ。


 オレは、真央を笑顔にしたい。


 そしてーーオレは、真央を救いたい。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

月曜日と木曜日の21時に投稿します。引き続き、お読みいただければ嬉しいです。

ブックマーク、リアクション、評価、感想等、とても励みになります。いただけたら有難いです。

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