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君を好きになるのは、何度目だろう。 ~親愛度100で記憶を共有したヒロインたちと、一週間ループを攻略する〜  作者: 月雲 天音
第2章

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第16話 小さな決意(別視点)

短い話になります。

 水の音が、まだ頭の奥に残っている。


 昨日のプール。

 笑って、はしゃいでーー


 そして。


「……そっか」


 ただ、それだけ。


 どうして、あんな言葉で。

 どうして、ただ座っていただけで。


――楽になったんだろう。


 ベッドの上で膝を抱える。

 カーテンの隙間から、朝の光が少しだけ差し込んでいた。


――まただ。


 胸の奥がきゅっと締め付けられる。


「……やだな」


 ――知られたくない。

――踏み込まれたくない。


 でも、あの人は違う気がする。


 プールサイドのベンチ。

 座っていたあの距離。


 あの人は、気付いていた。

 私の視線。

 笑顔が消えた瞬間。


 それなのに。


――ただ、隣にいてくれた。


 また、同じことになるかもしれない。

 笑顔じゃない私を受け止めてくれないかもしれない。

 重いと言われてしまうかもしれない。


 怖い。


 それでも。



 ゆっくり、息を吐く。


――でも、


「もうちょっとだけ、ここにいたいな」


 そう言ったのは、私だ。



 顔を上げる。


 カーテンの向こう。

 朝の光が、少しだけ強くなる。



――今度も、自分で決める。



「……行こう」


 ベッドから降りる。


 足は、少しだけ重い。

 大丈夫、なんて思えない。


 でも。



――あの人はきっと……


――かなたんなら、きっと……



 小さく、頷く。



 あの人に会いに行く。


 小さく笑って、

 少しだけ震える手で、

 ドアを開けた。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

17話まで、毎日21時に投稿予定です。良かったらブックマークして読みに通っていただけるととても嬉しいです。

ブックマーク、リアクション、評価、感想等、とても励みになります。いただけたら有難いです。

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