表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暁の少年  作者: 川里麗ニ
PR
5/30

第2話 幕間3

あれは…十数年前の事だった。賢者に次ぐ魔

力を秘めた魔眼の持ち主と謳われる白銀の魔

眼を持つ者達の1人…。とある白銀の魔眼を

継承していた一族のとある話。四代目の歌姫

の時代より、代々…、歌姫の騎士の座を欲し

いままにしてきた一族は、今回も、その嫡男

が、歌姫の騎士になると、信じて病まなかっ

た。しかし…1人の男児がその定石を打ち砕

だいた。帝国最高位の魔法使いであり、1人

1人が天界に居るとされる最高位の天使と、

同等の魔法使いと謂われる帝国政府の事実的

支配者…賢人機関 十二賢人の筆頭 三賢人

の1人…黄金の焔の推薦により、歌姫の騎士

試験を首席で突破した、男児は、代々…歌姫

の座に就いていた一族の嫡男を瞬殺し、歌姫

の騎士に就いた。若干3歳で、歌姫の座に就

いたのは、異例中の異例であるが、幾ら…、

弁護を重ねても、3歳の赤子に負けた。と…

謂う噂が先に出回り…代々…歌姫の騎士を輩

出させてきた一族は、衰退し、その原因をつ

くったとされる嫡男は、スラムへと堕ちた。


と…、アイオーンは、風の噂…程度に聞いて

いた。


嘗ての栄光を奪われた者と、現在の歌姫の騎

士は、月明かりに照らされた闇夜の中で、対

峙する…。


「歌姫と黄金の焔の腰巾着が、何の用だ…」

と、嘗て名のある魔法使いだったスラム街の

領主は、白銀の瞳でアイオーンの姿を捉える

……。


「人を探していてな…。ここに出入りしてい

る、幼い売春婦に心当たりはないか?」


そこで領主は、(あの娼婦の、あの言葉は、そ

ぉ言う事か…)と、薄ら笑いを浮かべる…。


「領主様??」と、白銀の瞳を煌々と輝かせ

る領主の隣に立つ、幼い売春婦は、アイオー

ンの姿を捉え、「お兄…さん!?」と、困惑し

た…。


「連れて行くのは自由だが…ただではあるま

い??」


曲がり曲がっても、このスラム街の一角の領

地は、白銀の瞳を持つ者の領地。無条件で、

こちらの意を汲み取らせる訳にはいかない。


「少しだけ…お話しませんか?」

と、アイオーンは、分厚い書面をチラっかせ

た…。


白銀の魔眼を持つ領主は、軽く鼻で笑い…、

バルコニーから、玄関前の広場へと降り立つ

……。


無言で分厚い書面を差し出すアイオーンと、

やはり無言で、書面を受け取る領主…。


分厚い書面。そこには、歌姫の騎士以上の職

権に就く事…、一族の再興。スラム街より、

帝国の中央へ住まう事を許可する。等など…

領主を甘い毒で酔わせる文が綴られていた。


思わぬ好条件の取り引き。甘い毒に酔う前に

領主は、思考を回転させる…。


(一塊の歌姫の騎士が用意できる条件以上の

取り引き…。恐らくは…、黄金の焔がいちま

い噛んでいるな…)


喉から手が出てくる程の好条件。しかし…、

それを飲む事は、戦わずにして歌姫の騎士に

屈服する事と同意…。


「如何でしょう?」と、愛想笑いを浮かべる

アイオーンに領主は、「悪くない」と、だけ…

述べる。


「では…」と、了承を得たと思ったアイオー

ンは、一歩!踏み出そうとした瞬間!領主は

殺意の目をアイオーンに向ける。


「条件は飲む!しかし…それは、貴様を完膚

なきまでに叩き潰してからだ!!」


(因縁…深けーーー……)

と、顔を顰めるアイオーン…。


「条件を飲むなら…穏便に済ませません?」

「書面には、私闘を禁ずる。とは書いてない

がな…?」


小さく舌を打ち、臨戦体制を取るアイオーン

……。


白銀の瞳を有する領主は、魔法で自分の得物

…銀槍を創り出し構えた…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ