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暁の少年  作者: 川里麗ニ
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第6話 暁の少年

大陸暦ーーーー年 12月24日 ChristmasEve 


奇跡を起こせなかった歌姫の死刑執行日…。


帝国政府を牛耳る賢人機関…十二賢者の筆頭

…三賢人の1人…黄金の焔の保護を受け…、

死刑場へ向う嘗ての歌姫 マリア アンコー

ルに、大衆の罵詈雑言が…浴びせられる…。

「奇跡を起こせない…歌姫は…殺せ!!」と

……。


「安心しろ…マリア…。死刑場までの付き合

いだが…そこまでは…俺が…お前を護る…。


奇跡を起こせなかった歌姫は…公衆の眼前で

討たれてこそ…意義がある!新たな歌姫の再

誕を祝うためにな…」


「…俺には…何も期待するな…」と…言葉を

きる…黄金の焔…。彼は…ただ…帝国政府を

牛耳る賢人機関 十二賢者の筆頭…三賢人と

しての役目を果たそうとしているだけだ…。


嘗ての歌姫を死刑場の中央にある死刑台まで

送り届けた…黄金の焔は…既に賢人達が集う

席に…どかり…と…腰を付けた…。


「お疲れ様です」


帝国政府を牛耳る賢人機関 十二賢者の筆頭

…三賢人の筆頭は…黄金の焔を労う…。


帝国政府を牛耳る賢人のトップにしては…、

幼く若い声…。賢人の座に座る条件は…多種

多様であり、一概に…、誰が賢人になれない

と、謂う…訳ではない…。


「まだ…油断するなよ」


黄金の焔は…言葉を紡ぐ…。


「何故です…?」

と、三賢人の筆頭は…黄金の焔に問う…。


「あれが…死を待つ…ヤツの顔かよ…。何か

を待っていやがる…」


黄金の焔は…死刑台に立つ…嘗ての歌姫を見

据えた…。死を目前にしながも、嘗ての歌姫

マリア アンコールの瞳には…僅かながらも

生気…が…宿っていた…。


「何を待っているのですか??」

「さぁ〜て…な…」

黄金の焔の含みある言葉に首を捻りつつ、三

賢人の筆頭は…死刑執行の合図を下す…!!


その刹那…!!漆黒が空より飛来する…!!


断頭台の歌姫!!破壊される断頭台!!電光

石火の衝撃…!!


「…来たか…!!」


と…黄金の焔は…賢人の席を立ち…電光石火

の勢いで…嘗ての歌姫を救出しにきた…眼前

の敵を…見据えた…。


「…悪い…少し…遅れた…」

漆黒の燕尾服を翻し…、嘗ての歌姫マリアに軽く謝罪するアイオーン…。


(本当に!来てくれた!!)

嘗ての歌姫は…瞳に涙を貯め…ただ頷く…。


「…遅かったなぁ〜…アイオーン!!」

黄金の焔は…歌姫を救出しにきたアイオーン

に、軽く挨拶する…。


「お久しぶりです…先生…」


暁の精霊王アイオーンと…帝国政府を牛耳る

十二賢者の筆頭…三賢人の1人…黄金の焔は

師弟関係にある。しかし…歌姫の国葬を妨げ

逆賊の刻印をつけられたアイオーンにとって

黄金の焔は…倒すべき…敵だ…。


「来る…!とは、思っていたがな…。まだ…

こちら側にくる機会は…あるぜ…。歌姫を…

マリアを殺せ!!それなら…俺もまだお前を

擁護できる…」


嘗ての歌姫マリアと…歌姫の騎士アイオーン

は…幼い頃からの付き合いである。その絆の

強さを知っての…黄金の焔の発言である…。


「すると…思いますか…」

「だよな…」


(…!!!…!!)


アイオーンの予測を裏切る速力で…肉薄して

きた…黄金の焔…。気が付けば…黄金の焔の

拳が…アイオーンの腹部に突き刺さっていた

……。


(…み…見えなかった!魔法を使った形跡も

ない…。純粋な身体能力で圧倒された!!)



腹部を抑え…膝を付く…アイオーンに黄金の

焔は…一喝を加える…。


「図に…乗るんじゃね〜よ!…餓鬼!てめー

に…護れるものなんねーーよ!!」


膝をつき崩折れる弟子を見下ろす…黄金の焔

……。


「…甘い!!…ですよ!!」


アイオーンは…黄金の焔が居る場所に魔法陣

を出現させる!!「マズ…!!」と、バッグ

ステップをとる黄金の焔…。その瞬間!魔法

陣より火柱が走った!!


「…危ねえ…危ねえ…!!お前!俺を殺す気

かぁーー!!」


「…殺すもなにも…敵でしょ…?」


「ーー………」

漫才のような師弟の会話に辟易する三賢人の

筆頭は…軽く溜め息を一つ漏らした…。


「まぁ…お遊びは…ここまでにしておくぜ」

黄金の焔は…手を水平に構える…「…こい!

炎帝…」と…黄金の焔は黄金の炎に包まれる

……。黄金の炎…。これが…彼を黄金の焔と

言わしめる由縁である。しかし…全力の炎で

は…ない…。あくまでも不詳の弟子と戯れる

程度の火力である…。


「…舐めてません?…先生??」


「てめー…も!出せよ精霊を…純然たる帝国

国民じゃねー…お前…が…俺に勝つ方法は…

使役する精霊を全て召喚し、その王である精

霊の王を使役する以外にねぇ…!!」


師弟同士…お互いの手札を知っての言葉の応

酬…。しかし…アイオーンは…黙って…微弱

な魔力を糧に、東洋の片刃の剣を精製する。


互いに剣を握り…同じ段で構える…黄金の焔

と…アイオーン…。一発即発の空気が漂う中

…黄金の焔は…先代の歌姫アリア アンコー

ルとの約束を思い出していた…。


「…私は…歌姫として終わる事に悔いはない

けど…娘は…違うかもしれない…。だから…

その時の護りの力…が…必要なの…」


先代の歌姫より託された…祈りにも似た願い

……。男児だったアイオーンを託され…正直

…頭を悩ませたが…、アイオーンは…1冊の

絵本を見せ「この本の騎士様になりたい!」

と…言った。それは…邪悪なドラゴンから…

お姫様を助けた騎士の絵本だった…。子供が

よく…憧れる絵本…。「なって…みるか?」と

言う…問いに…幼き日のアイオーンは頷いた

……。それから、容赦ない黄金の焔のしごき

が…始まった…が…幼き頃のアイオーンは…

子供の純粋さ…からか?黄金の焔のしごきに

耐え…若干3歳で…精霊の王を使役するまで

力を付けた…。


そして…現在も…、その理想を捨てず此処に

居る!!お姫様を護る英雄として…。


(…俺を恨むなよ…アリア…)


帝国は…裏切りを許さない!ならば…討つ…

しかない…。


「…いきます…!!」

先手を取る…アイオーン…黄金の焔は…真正

面から…それを受け止める!!


(…まぁ…此処でくたばるか?本物の英雄に

なるかは…コイツ次第だな…)


黄金の焔は…遠い記憶に黄昏れ…英雄になろ

うとする…1人の人間を見据えた…。







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