第3話 帝都動乱7
伝承の再来!と…酔う…帝都の賑わいを横目
に…アイオーンは目的の場所に辿り着いた。
帝都の賑わいが届かない…スラム街の一角に
ある…いつ潰れるか?分からない…木造建て
のアパート…その1室にアイオーンを呼び付
けた、主は…住んでいた…。
(…相変わらずな場所に住んでるな…)
と、アイオーンは木造建てのアパートの1室
の扉を…軽くノックする…。
「入ってこい!」と…言う部屋の主の声を受
け、アイオーンは、部屋の扉を開く…。
(ヤニ臭!!)と、謂うのが…部屋の扉を開
けた…アイオーンの第一感想…。
整理整頓など無用と謂う感じにゴミが散乱す
る部屋の中で、帝国を牛耳る賢人機関の筆頭
……三賢人の一人…黄金の焔は、珍しく難し
い表情で…紙面に視線を通していた…。
「先生…用件だけを…お伺いします…」
歌声の儀を目前に控え…蠢く…帝国政府と反
帝国組織群…。歌声の儀を完遂する為…、ア
イオーンは、歌姫の身辺整理と護衛の布陣を
敷き…歌姫の護衛…その総大将として動いて
いた…。
「コレ…どう見るよ…」と、眺めていた紙面
をアイオーンに投げ付ける黄金の焔…。黄金
の焔が投げ付けてきた紙面には、反帝国組織
群 銀狼 の布陣と…それを阻止したい帝国
国軍の勢力図が記されていた…。
護りを固め反帝国組織群を迎え討とうとする
帝国国軍と…歌声の儀が開催される会場に、
最短ルートで辿り着きたい銀狼は…歌声の儀
が行なわれる会場へと続く、一本道を拓く為
…会場へ続く一本道を一点突破で進行する予
定だ…。
(分かりきっていた事を…)と…毒づくアイ
オーンは、何故?今更?と、勢力図を眺め首
を傾げた。
「承知してると思うが…一点突破を狙うなら
…何故?右翼と左翼にも兵士を割いてる?」
(確かに…)と…アイオーンは、思考し…勢
力図を眺める。一点突破を狙う証拠になって
いるのは…会場へと続く一本道の部隊に現在
の銀狼が持てる最高の魔法使い…獅子の拳を
持つ淑女…が…配置されている為である…。
魔法も万物も破壊する絶対破壊の能力を持っ
た…反帝国組織群 銀狼 の最高戦力…にし
て、空白となった銀狼の巫女の代理を務める
獅子の拳を持つ淑女には、黄金の焔が迎え討
つ布陣が出来上がっていた…。
最高 対 最大 の布陣…。勢力図の情報を
頭の中で整理するアイオーンは、その違和感
に気付く…。一点突破を狙うなら帝国の最大
戦力…黄金の焔を相手にするには戦力不足…
そして…一点突破を狙うのに…何故か?分散
されている銀狼の勢力図…。その違和感にア
イオーンは、「成る程…」と…呟いた…。
「これは…一点突破と見せ掛けた包囲網!」
アイオーンの発言に眉を顰める黄金の焔…。
「確かに…一点突破を狙う布陣ですが…先生
も気付いているように、左翼と右翼に兵士を
割いています。一点突破を狙うなら、左翼と
右翼に名のある魔法使い達を配置するのは不
自然です。これは…銀狼を迎え討とうする帝
国軍を包囲する包囲網です!!」
アイオーンの言葉を受け…、黄金の焔は発言
する。
「成る程な…。違和感の正体は…それか…。
しかし…今更…兵士を動かしても…今度は、
銀狼の一点突破を許す…。どーするよ…」
黄金の焔の問いにアイオーンは、答える…。
「正面の軍勢は…自分が抑えます!!先生は
…歌姫の側にいて下さい!!」
風雲急を告げる状況…。黄金の焔は、アイオ
ーンの提案に、「任せろ…」と…だけ応えた。




