第3話 帝都動乱6
黄金の焔の宣言…。帝国政府を牛耳る賢人機
関…、十二賢者の公表により帝国の首都を賑
わせる…歌声の儀と謂う、伝承の再演を控え
た帝都…。その情景を眺めながら、目的の場
所へと向うアイオーンは、物思いに耽る…。
歌姫信仰と帝国政府の衰退により、その勢力
を拡大する反帝国政府群…。時代の流れ。と
言えば…当たり障りはないが…、帝国政府も
好き好んで賢人達が掲げる絶対的支配を行使
している訳ではない。賢い人には分かる絶対
的な支配は反発しか招かない…。と……。
時の流れ…と…時代の進化…。現在の大陸は
賢人達が掲げる絶対的支配と反帝国政府群が
掲げる自由民主の狭間で…せめぎあっていた
……。
歴代の歌姫達に一子相伝で伝われていると謂
う…天に居るとされる絶対神の寵愛の証とし
て、戦を司る女神から贈られた…神の声を発
声させる…歌姫の声帯…。初代の歌姫が奇跡
を起こし、帝国国民に魔法の威を与えてから
四代目の歌姫まで封印されていた奇跡の御業
は、初代の歌姫が伝承と化した…現在も歴代
の歌姫に引き継がれている…らしい…。
歌姫に奇跡の依頼をした…十二賢者は、歌姫
の奇跡の御業により、歌姫信仰の再構築をし
反帝国組織群 銀狼 への抑止力にしたい…
と、考えている…。一方…時代の波に乗る反
帝国組織群 銀狼 は、相反する帝国の政策
を阻止すべき…帝都に潜伏中の名のある魔法
使い達に招集を掛け…帝国の首都ヴァルハで
事を起こす算段である…。
帝国政府も反帝国組織群も、これ以上の舞台
は…望めない状況に於いて、お互いの威信を
掛け…、帝都 帝国の首都ヴァルハラで蠢い
ていた…。
(帝国政府も反帝国政府群も、歌姫の存在を
利用するなら…この機を逃す理由がない…)
歌声の儀を成功させるべく布陣を敷く帝国と
それを阻止し、時代の波に乗りたい反帝国組
織群…。互いに相反する組織は、衝突寸前の
緊張感の中にあった…。




