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余命60年の私と余命8億年の君  作者: とりもち
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告白するまで一週間


「あー……。あー……。あうー……。」


フランを抱えてコロコロコロコロ。

もひとつおまけにコロコロコロコロ。

朝起きてランニングから帰って、ふとカレンダーを見て思いだした。

クリスマスまで1週間を切った。

それはつまり、告白するまで1週間。

ぼんやりしてる間に、もうそんな時期。


「お嬢様お嬢様ー。

 どうしましたかー?」

「小鳥に告白するの迷ってるー。」

「なんでですかー?」


コロコロしながらそんなお話。

目を瞑ってるから、フランの表情は分かんない。

でも声色から不思議がってるのは分かる。


「なんかこわくなってきたー。

 友達のままでも楽しいし……。」


コロコロはストップ。

むぎゅーとフランを抱きしめる。

するとフランもむぎゅーを返してきた。


「よしよし。でもきっと大丈夫ですよ。

 こわくない。こわくない。」

「むー……。」


フランが優しく私の頭を撫でる。

私の胸の中、フランはきっと穏やかに笑ってる。

それだけ私の告白の成功を確信してるのかな。

フランが確信してくれるなら大丈夫……かな。


(でもやっぱなー……。)


告白が成功して、今の関係が変わるのもこわい。

カップルになって、たくさんちゅーして。

それでまた友達みたいに遊べるのかな。

どきどきしまくってそれどころじゃなくなるかも。

それはそれで恐ろしい……。


「むー……。」


考えるほどにどツボ。

どんどんわけ分かんなくなる。

わけわかんないなら現状維持でいいんじゃない?

そんな幻聴まで聞こえてくる。


「でも人生は短いですよ?

 足踏みしてちゃだめです。」


むいっとフランが私のほっぺを両手で掴んだ。

さっきまでと違って真剣な眼差し。


「お嬢様と小鳥お姉様、きっと仲良しカップルです。

 きっとすごくすごーく楽しいですよ。」

「うん……そう思うけど……。なりたいけど……。」

「じゃあ善は急げです。指切り。」


私の手を取って、フランが指を絡める。

そして小さな声で歌う。


「ゆーびきーりげーんまん。

 小鳥お姉様に告白すーる!

 ゆーびきった!」


そう歌いあげ、そして私のほっぺに優しくちゅーした。


「えへへ。大丈夫です。

 お嬢様すごく可愛いですから。」


最後にもう1回ぎゅー。

フランはそれを最後に私の腕の中から飛び出した。


「では朝ごはん作って参ります!

 お嬢様、ファイトです!」


ひとり布団に取り残された。

うー……。


(指切りしたからには告らなきゃだね……。)


フランがたくさん背中を押してくれてる。

それにきっとみゆちゃんやめぐるちゃんだって。


(あと1週間かー……。)


果たして私たちの関係はどうなるんだろう。

考えたって分からない。


だけど考えてる間に1週間はあっという間に経っていく。

明日はクリスマスイブ。


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