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余命60年の私と余命8億年の君  作者: とりもち
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クリスマスパーティー


今日はクリスマスイブ。

告白するのは明日。

そして今日は……。


「めりーくりすます。かんぱーい。」

「「「かんぱーい!!!」」」


みゆちゃんの音頭でグラスがカチンとぶつかる。

そう、今日はアパートのクリスマスパーティー。

私、フラン、小鳥。

それにみゆちゃんめぐるちゃん雛乃。

そんなメンバーでのクリスマス会だ。


「おねえさんにチキンのプレゼント。」

「ふふっ。ありがとね。」


サンタの格好をしたみゆちゃんが私のお皿に唐揚げを乗せてくれた。

お返しに鮭のムニエルをみゆちゃんのお皿に。


「しゃけすき。おねえさんありがとね。」

「どういたしまして。みゆちゃんもありがとね。」


お互いにぺこり。

今日はみんながサンタさん。

私だってプレゼントする側なのです。


「よし、みゆちゃんちょっと待ってて。

 とっておきのお菓子もあげるから。」

「わ、それならわたしもとってくる。」

「だめ!お外寒いから!

 みゆちゃんはここで待っててね!」

「むー。」


みゆちゃんのほっぺをむにむにして反論を封じた。

よし、これでおっけー。

確か戸棚にこのみちゃんがくれたクッキーがある。

それを持ってこよう。


「ふふっ。はい、どうぞ。これですよね?」


取りに行こうとしたら、フランに呼び止められた。

そこには目当てのちょっとお高めクッキー。


「お嬢様もみゆ様もあーんです。

 プレゼントして差し上げます。」


もちろんフランもサンタさん。

ニコニコしながら、クッキーを差し出してきた。

私もみゆちゃんも口を開けて、クッキーがお口に飛び込むのを待つ。


「えへへ。おいしいね。」

「ねー。」

「ふふっ。さすがこのみお姉様のチョイスですね。」


3人で笑い合うと美味しさも3倍。

クリスマスに食べたことでさらに3倍。

なんの気無しに食べる9倍美味しい。


「雛乃、遠慮せず食べろよ。」

「そうだよ雛乃ちゃん。遠慮しちゃだめ。」

「わ、でも待って!そんなに食べられないわ!」

「残ったのはあたしが食べるから大丈夫だって。」

「わ、私の食べ残しなんてそんな!」


小鳥たちも楽しそうにわちゃわちゃしてる。

今日はいつもみたいなゲーム大会も企画していない。

なるようになれって感じ。

ただわちゃわちゃとみんなでほのぼのと夜を過ごす。

そんなクリスマスパーティーだ。


私はフランからあーんしてもらって、私はみゆちゃんにあーんする。

そしてテーブルの向こうでは雛乃が手をプルプルさせながら小鳥にあーんしてる。

テーブルマナーもへったくれもない。

でもクリスマスだからね。

たまにはこういうのも良かろう。


そんなことを思いながら、ぼーっと食べている時だった。


「あ」


急にみゆちゃんが何か思い出したようにそう言った。

首を傾げると、みゆちゃんはぴょんっと椅子から降りて私の袖を引っ張った。


「おねえさん。わすれものしちゃったの。

 ついてきてくれる?」


わすれもの?

それが何かは分からないけど、袖をぎゅっと引かれてる以上はきっと大事なものなんだろう。


「ん?それならあたしが取りに行こうか?」

「んーん。きょうはおねえさんがいいな。」


こっちの様子に気づいた小鳥の提案を、みゆちゃんは首を振って断った。

ふふっ。

みゆちゃんに私がいいって言ってもらえるのはちょっと嬉しい。


「じゃあちょっとだけ行ってきます。」

「きます。」


みゆちゃんとふたりでみんなに手を振る。

そして私たちはクリスマスパーティーを抜け出した。


このときの私はみゆちゃんの真意をまだなにも知らない。

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