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最終話 7月19日(金)18:30

母さん、父さんへ。


これを読んでいるということは、もう僕はここにいないということです。

こんな風に突然書き残して、許してください。どう書き始めていいか分からず、これが唯一思いついた方法でした。

すべてに感謝しています。毎朝早く起きてお弁当を作ってくれたこと(結局ほとんど食べられませんでしたが)。トランペットを買ってくれたこと。部費を払ってくれたこと。リュックのストラップを内側に折りたたむよう教えてくれたこと。今日まで、毎日そうしていました。


母さん。あの夜、台所で言った通りですね。僕はもうそこにはいませんでした。母さんは僕を見つめてくれましたが、僕はどうやって戻ればいいのか分かりませんでした。愛情が足りなかったわけではありません。それだけは分かっていてほしいのです。


父さん。あのテーブルの件で恨みはしていません。父さんなりのやり方で、父さんにとって唯一知っている方法で僕を守ろうとしてくれていたのだと思います。


誰のせいでもありません。


今日の夕方、廊下の窓から夕日が差し込み、ほんの一瞬、どこも痛まない時間がありました。なぜそんなことを伝えるのか自分でも分かりません。すべてが悪かったわけではないと、誰かに知ってほしかったのかもしれません。


黒いノートはブレザーのポケットに入っています。読んでください。時刻まですべて書き記してあります。誰かを責めるためではありません。僕がここにいたということを、誰かに知ってもらうためです。


迷惑をかけて、申し訳ありませんでした。

母さん、どうか僕のせいで台所に一人きりで立ち続けたりしないでください。

ちゃんとご飯を食べおとなってください。

ごちそうさまでした。


ハルト


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