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男性向け恋愛ゲームのヒロインの姉に転生したので、妹もゲーム主人公も幸せにします  作者: 駒うさすず
第一部

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30話 生徒会役員発表と中間考査

「それでは、十月からの生徒会新体制役員を発表します。まず生徒会長から……」

 九月中旬に行われた全校朝礼。

 そこで来月からの生徒会役員が発表された。

 前に整列している生徒の中には、緊張した様子の咲愛の姿も見える。


 生徒会長は二年生の男子生徒が選ばれていた。同じクラスにはなったことがない子だ。

「生徒会長として、皆さんの声を学園に届けられるよう努めます。よりよい学園にしていきましょう!」

 明るい声で新生徒会長が宣言し、私たちは拍手をした。


「では続きまして、生徒会役員の名前を読み上げます……」

 来たきた!

 二年生から紹介されていく。その後は一年生だ。

「……一年三組、鈴白咲愛さん」

 咲愛が一歩前に出て一礼した。緊張でいつもより動きが硬い。でも、ほかの一年生もみんな緊張しているようだった。

「ではこれまでの生徒会役員の皆さんに感謝を、新しい役員の皆さんに激励の気持ちを込めて、拍手を送りましょう」

 拍手の音が広がっていく。


「……あんた、手叩きすぎ。目立ってるから」

「いいの! 咲愛への応援なんだから」

 楓に言い返しながら、私は全力で拍手した。



 十月に入るとすぐに二学期の中間考査が始まる。

 以前と同じように咲愛たちは勉強会を開催したので、私も一緒に参加した。

 そして迎えた中間考査。

 夏の期末考査で英語のケアレスミスが目立った私は、問題を全て解き終えたあと、再度一から解き直し、その答えが解答欄と同じか確認する、という地道な作業をしてみた。

 ……あ、ここ、さっき問題を勘違いしてたみたい。

 ここも、またsが抜けてる。失敗失敗。

 ……これは、問題の意味を取り違えてないはず。よし。

 答えが変わったところは再度見比べて、修正。

 これだけやって駄目ならしかたない、と腹をくくった。

 テスト返却日当日をどきどきしながら迎えると……。


「鈴白さん、頑張りましたね」


 なんと、英語で満点。

 もちろん、英語の成績上位者の掲示でも一位!

 上機嫌で帰宅して、咲愛と翔馬に報告した。

「見て二人とも! すごいでしょ! 百点満点!」

「うん……そうだね」「まあ、レン姉だから」

 ……あれ?

「もっと喜んでよ! 私すごく頑張ったんだから!」

「でも、お姉ちゃん元々成績いいし……」

「レン姉、普通に一位取ってそうだし」

「違うの! 一学期の期末考査の失敗を繰り返さなかったのを褒めてほしいの!」

 ミスがないように何度も見直した努力は、二人に届かないようだ。


「千賀屋君なんて、ものすごく褒めてくれたのに」

 ちなみに千賀屋君自身は学年一位をいくつも取っていたので、はしゃいでしまったのがちょっと恥ずかしい。

「千賀屋君ならそうするだろうね」「あの野郎……」

「ちゃんと頑張ったんだから、もっと褒めてよ!」

 さあ! と手を広げる。


「スゴイネ、お姉ちゃん」「スゴイネ、レン姉」

「二人並んで棒読みはやめて!」

 二人して同じ「面倒くさいなあ」って顔もしないで! 傷つくから。


「レン姉、じゃあ俺たちのことも褒めてくれんの?」

「もちろん。いいことがあったなら褒めるに決まってるでしょう」

「俺、数学Ⅰ二位。数学Aも二位。現国も80点超えた」

「すごい!」

「私は古文が五位だった」

「頑張ったわね!」

 二人の頭を撫でようとしたら、翔馬にはうっとうしそうに手を払われた。


「何よ。褒めてって言ったの翔馬でしょう?」

「褒めて欲しいって言ってない。褒めてくれるのかって聞いただけ」

 なんなのこの子。

 私は存分に咲愛の頭だけ撫でた。


 晩御飯のあと、宿題を終えて自分の部屋に帰ろうとする翔馬に声をかけた。

「私、再来週の火曜日から修学旅行だから、その間、家のことよろしくね」

「あー。関西? 京都だっけ?」

「そう。京都と奈良と大阪」

「……結構近くね?」

「もう決まってることだから。翔馬たちは来年なんだし、生徒会に意見出したら変わるかもね?」

「確かに。明日咲愛に聞いてみる」

「暗くなるのが早いから、咲愛に危険がないか見てあげてね」

「はいはい。行ってきます。俺出たら、鍵閉めて」

「うん、行ってらっしゃい」

 翔馬が出ていった後、しばらく待ってから私は施錠した。

いつも読んでいただきありがとうございます。励みになっています。

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