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質問は

【意外な場所】

自分で話を逸らしてなんだけど。

「質問状は?」

話を戻す。

「そうだね。先に質問状を作ろう」

和馬さん、立ち上がると押し入れを開ける。

「何これ」

押し入れの中に、パソコンが置かれている。

椅子を引き出すと、そのまま作業が出来る。

「晃と直人が専門だから、作って貰った」

軽く言っていますけど。

コンセントまで押し入れの中に作るって。

本格的過ぎませんか?

「和室の雰囲気壊したくなくて」

私には、折りたたみの椅子。

一体、どこから?

覗こうと思ったけどやめた。

反対側、きちんと仕切られていて。

プライベートスペースぽい。

その間に、準備も出来たよう。

「一回、ネットで質問を見て。

気に入ったのだけ選べばいいと思う」

私の意見に、和馬さん検索。

幾つか出てきた。

「最初は、簡単なもの」

相手の好きな食べ物。

趣味、その辺は定番。

「例えもわかりやすい」

動物に例えると。

天気に例えると。

こういうのは、相手にも伝わる。

「少し変化も欲しい」

クセ、長所、直して欲しいところ。

「そう言えば、私のクセってある?」

和馬さんが、ビックリすると固まるのは知っている。

「花音。考え事している時。

口動いている。声は出てないけど」

慌てて口を押さえる。

誰も指摘してくれなかったクセだ。

「可愛いからじゃないかなあ。

機嫌が良いと揺れているし」

和馬さん、画面を見ているから。

私のパニックには気づかない。

「美味しいもの食べると幸せそうだから。

つい、貢ぎたくなると言うか」

和馬さん、手は別の作業をしているのに。

全く違う話良く出来るね。

「この初めてのシリーズ〔健全〕が気になる」

放っておくと、延々と語りそうなので。

途中で切ることを花音は覚えた。

そう頭の中でテロップが流れた。

こうやって、人ってレベルアップするのね。


【一緒に歩く】

話が逸れつつも。

無事質問状は出来た。

「これを晃に送って」

そのまま、添付して送る。

「花音はどうする?」

私は、印刷してもらう。

紙の方が書き込みしやすい。

2人で改めてチェック。

そこに。

「和馬。部屋開けっ放しにしているから。

お母さん通れないんだけど」

和馬さんのお母さんの声。

「通ったらいいって」

和馬さん、部屋の入り口へ。

「そう言われても困るわよ」

通り過ぎるお母さんの姿が見えた。

「ごめん、帰るね」

和馬さんのお母さんに。

これ以上気を使わせるのは悪い気がする。

「じゃあ送ってく」

一緒に外に出る。

夕日が少しまぶしい。

手を繋いで歩きながら帰る。

「直人の動画撮るときどうする?」

一緒に見たいかも。

「じゃあ、詳しいことが決まったら連絡する」

車だとすぐの距離。

1人で歩くと意外に距離があったけど。

2人で並んで歩いていたらあっという間に着く。

周り道をすれば良かったなと思いながら家の中へ。

お母さんが誰かと電話をしている。

楽しそうなお母さんを横目に部屋に戻る。


【説明する】

部屋に戻って質問状を確認。

「まずは、自分が確認しないと」

言い訳がつい口から出る。

これが、和馬さんの言っていたクセ?

これで、心の準備はできた。

スマホを開く。

『打ち合わせ終わった』

質問状から、一つ抜き出す。

『彼は、キリンに似た人』

動物に例えたら、出てきたのがこれ。

外見だけならそう見える。

『性格は?』

やっぱり来た。

真面目、一言で表すとそれ。

でも、素直にそれだけと言いたく無い。

『陽だまりのような人』

暖かくて気持ちのいい場所。

なんだか、一緒にいると心地いい。

『趣味は?』

ここは、堂々と書ける。

『水泳と読書』

最近、2人で出かける時はそのどちらかが多い。

『あれ?花音泳げなかったよね』

思わず、ふふんと声がでる。

『25メートルなら泳げるよ』

この前、初めてクロールで泳げたので報告。

『嘘。彼に教えて貰ったの?』

やっぱり驚いている。

『そう』

今では、顔を水につけても怖くない。

『いいなあ。優しい彼が良かったかも。

うちの旦那は…』

それを皮切りに、愚痴大会に。

今までなら、放置していた内容も。

気になってつい目で追う。

『花音は彼と喧嘩しないの?』

喧嘩はしたことない。

ならないが正解かも。

『したことない』

正直に書く。

『最初のうちは相手が良く見えるからね』

本当にそうなのかな。

『嫌なところが目につきだすと、喧嘩ばかり』

和馬さん、やめて欲しいこと指摘したら。

ものすごく落ち込んだから。

それからは、言えてないだけ。


【喧嘩の理由】

ご飯を食べても、お風呂に入っても気になる。

こういう時は鈴に連絡。

電話が掛かってきた。

「鈴は、直人さんと喧嘩する?」

鈴から、直人さんの嫌なところを聞いた記憶がない。

でも、気になる。

「したことないと言えば嘘になるけど。

すぐに仲直りするよ」

鈴は少し不思議そう。

「私と花音も喧嘩したこと無いよね?」

確かに無いかも。

「それは、仲がいいから」

鈴、何か考えている?

「喧嘩と、仲の良さは関係ないと思う。

要は価値観の違いだから」

本当にそうなの?

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