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カミツメ!  作者: ヤク男
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第二十二話〜第二十四話

第二十二話 王都の学校


馬車に乗った。


行き先は、王都。


今まで見た街よりも大きい。


人も多い。


建物も多い。


そして、


学校があった。


人間が集まって、何かを学んでいる。


スライムたちは興味を持った。


街に住み着いてるうちに、


人間の話す言葉が、


分かるようになっていた。


これも分裂合体の効果だ。


分裂して小さくなったスライムたちが、


学校へ入り込んだ。


スライムたちは教室の隅にいた。


先生が話している。


黒板に文字を書く。


生徒たちが、それを見ている。




第二十三話 学ぶ


王都には、学校が一つだけではなかった。


魔法学校。


兵学校。


士官学校。


薬学。


魔物学。


地質学。


他にも、たくさんある。


スライムたちは思った。


全部知りたい。


そこで、分裂を繰り返し、


小さくなった。


小さなスライムたちが、


それぞれ別の学校へ向かった。


魔法学校へ行くスライム。


兵学校へ行くスライム。


士官学校へ行くスライム。


薬学を学ぶスライム。


魔物学を学ぶスライム。


地質学を学ぶスライム。


教室の隅。


机の下。


本棚の陰。


誰にも気づかれない場所から、授業を聞く。


そして、学ぶ。


魔物には、様々な種類がいる。


薬草には、様々な効能がある。


地面の下には、様々な鉱物がある。


兵士には、戦い方がある。


士官には、軍を動かす知識がある。


知らないことばかりだった。


けれど


スライムたちは一匹ではない。


たくさんいる。


だから、同時に学べる。


授業が終われば、戻る。


合体する。


知識が一つになる。


魔物学を学んだスライム。


薬学を学んだスライム。


地質学を学んだスライム。


兵学校で学んだスライム。


すべてが一つになる。




第二十四話 スライムの性質


魔物学の授業が始まった。


「スライムは、非常に単純な魔物です」


「周囲のものを、酸を使って溶かしながら吸収します。そして」


「単純がゆえに、取り込んだものの影響を受けやすい」


果物。


毒。


牛乳。


街の汚れ。


今まで食べてきたものが頭に浮かぶ。


「生息地によって性質の異なるスライムが存在するのも、そのためです」


「ただし、何を取り込んでも変化するわけではありません。どのような影響を受けるかは、個体によっても異なります」


スライムは考えた。


ならば、


もっと食べてみよう。


まだ食べたことのないものを。


「スライムは単純な魔物なので、目も鼻も耳もありません」


スライムは少しイラッとした。


いちいち、単純って言わなくても。


「そのかわり、体の表面で、空気の振動や、地面の振動、光や匂いを感じ取ることができます」


「強い光を感じると体の表面に色素を移動させます。暗いと色素を体の中心に集めます。知能もないのに不思議ですね」


「スライムは環境順応に優れています。これも単純な構造をしてるからです。」


また、ちょっとイラッとした。


「スライムは非常に単純な魔物

ですから、性別がありません。大きくなると分裂して個体を増やします。」


「そして乾燥した環境では合体して生き延びようとします。大きい個体のほうが乾燥につよい」


「食べるものがないと、スライムはだんだん小さくなります。そして小さくなったスライムも合体して生命を維持しようとします。」


合体は生命維持のため。


本来はそうなのだ。


ためになった。


授業が終わる。


教室を出た。


そして、


別のスライムと合体分裂を繰り返し、


魔物学の知識が、みんなに共有される。


つづく

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