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カミツメ!  作者: ヤク男
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第三十一話〜第三十三話

第三十一話 魔法の威力


魔鉱石の鉱脈を見つけてから、


スライムたちは魔鉱石を取り込み続けた。


ある日。


一匹のスライムが、街の外で魔法を使った。


火。


小さな炎を出すつもりだった。


けれど、


大きな炎が広がった。


スライムは驚いた。


別のスライムが水魔法を使う。


水の塊が、勢いよく飛んでいく。


風魔法を使えば、


草原の草が一斉に倒れた。


土魔法を使えば、地面が盛り上がる。


以前とは、明らかに違う。


魔鉱石を取り込んだことで、


スライムたちの魔力は大きく増えていた。


スライムは試しに、


火を一点へ向けた。


炎が集中する。


地面が熱を持つ。


さらに力を込める。


炎が太くなる。


スライムはそこで止めた。


これ以上は危険だ。


スライムたちにも分かる。


今の自分たちは、


以前とは比べものにならない。


小さな身体。


大きな魔力。


そして、魔法の知識。


自分たちの魔法は危険だ。


スライムたちは考えた。


扱い方を覚えなければならない。


スライムたちは魔法の練習を始めた。


小さな魔法。


大きな魔法。


遠くへ飛ばす。


近くへ集中する。


威力を抑える。


必要なときだけ強くする。


魔法は、強ければいいわけではない。


使い方が重要だ。




第三十二話 スライム狩り


スライムたちは、増えすぎた。


街。


森。


草原。


死の湖。


魔鉱石の洞窟。


あちこちにスライムがいる。


そして、


そのスライムたちが、


大量に食べる。


そして、


人間の食べ物が少なくなった。


スライムたちは気づいた。


このままでは、


スライムたち同士で食べ物を、


奪い合うことになる。


そんな中。


人間たちの様子も変わった。


街で、スライムの話をしている。


「最近、スライムが増えすぎている」


「畑の作物まで食べられているぞ」


「このままでは危ない」


人間が、スライムを警戒し始めた。


そして、


スライム狩りが始まった。


武器を持った人間が、


街を巡回する。


森へ入っていく。


スライムを探している。


スライムは物陰から見ていた。


一匹のスライムが逃げる。


別のスライムも逃げる。


けれど、人間は追いかける。


捕まったスライムが、攻撃を受ける。


スライムは思った。


人間は、


スライムを敵だと思っている。


増えすぎたから。


食べすぎたから。


当然なのかもしれない。


スライムは、仲間たちへ知らせた。


人間がスライム狩りを始めた。


合体する。


情報が共有される。


街にいるスライム。


森にいるスライム。


街道にいるスライム。


すべてが知る。




第三十三話 人間という生き物


スライムは考えていた。


人間は、面白い。


食べ物を作る。


家を作る。


道を作る。


道具を作る。


学校まで作る。


スライムにはできないことを、


たくさんしている。


だから、


人間は大切だ。


けれど、人間にも色々いる。


畑を耕す人間。


物を作る人間。


薬を作る人間。


知識を教える人間。


そして、


戦う人間。


スライムを探して、


武器を持って近づいてくる。


スライムたちは考えた。


戦うだけの人間は、


自分たちには必要ない。


でも、


人間を一つにまとめて考えてはいけない。


見た目で分かる。


服装。


持っている道具。


動き。


スライムたちは、少しずつ、


人間の違いを覚えていた。


そして、決めた。


こちらから襲わない。


そして、


敵と味方を、見分けなければならない。


つづく

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