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冬の記憶  作者: 夜霧
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11/19

食事

少し時間がかかりました。

 

 展示コーナーを見終わった後は、食事コーナーに行った。


 食事コーナーでは、豚汁、おでん、肉まん、味噌汁などがあった。


「はっはりほへんはらははふは(やっぱりおでんは温まるな)」


「西村、食べながら喋らないで」


「ズズッ、そうだよズズッ、西村ズズッ」


「高橋さんも豚汁啜りながら喋らないで」


 二人共、行儀悪いよ。注意しつつ僕は味噌汁を啜った。ふぅ、温まる。


 冬木さんの方を見ると、肉まんを頬張って頬をリスのように膨らませていた。落ち着いて食べなさい。


 けど、冬木さんは幸せそうに食べているのでそっとしておく。


 鍋料理はないかと辺りを見回してみると、見つけたには見つけたのだが、それは



 闇鍋だった。



 運動会のテントの周りを黒幕で覆われていて雰囲気が凄く出てる。


 入り口の横にはメニュー?らしき板が立っていた。


 内容はこうだ。

【テントの中は完全に暗くしてあります。そして、鍋に全てぶちこみ取った物は必ず食べる事。材料はこちらで用意しており家からの持ち込みも可。用意した材料は以下に記す】


 書かれていた材料は

 人参、大根、キャベツなど野菜系。

 酢、醤油、など汁系。

 苺、林檎、バナナ、などフルーツ系。

 もずく、キムチ、カレー粉、コッペパン、食パン、チョコ、などヤバイ系。

 そして最後にシュールストレミング(ニシンを発酵させた世界一臭い缶詰)


 やば過ぎる! 特に最後のシュールストレミングなんて缶の爆発の危険性から輸入出来ないはずだけど・・・


 よく見ると一番下に【頑張りました!】と記入されていた。


 頑張る方向を全力で間違ってる・・・


「ほほひろほうひゃん、ひゃっへひほうへ!(面白そうじゃん、やってみようぜ!)」


「やらないよ! 後、食べなら喋らない!」


「ズズッ、えーやろうよ闇鍋ズズッ、何事もズズッ経験だよ」


「高橋さんも!」


 こんな経験はいやだ!


「ほむほむ」


「ごめん冬木さん、何を言っているのかわからない」


「ほむ?」


 首をかしげる。


 どうやら喋った訳ではないようだ。


 こんなやりとりの後、僕達は食事コーナーを後にした。ちなみに闇鍋はやっていません。




 次に行ったのは、かまくらのコーナー。


 ここでは既に作られたかまくらの中に用意されてあるコタツに入って楽しむものだ。


 他にも自分でかまくらを作る事が出来る。


「そういえば、かまくらってどうやって作るの?」


 冬木さんからの質問。


「雪山作って穴掘るだけ」


「確かにそうだけど・・・」


 説明が大雑把過ぎるよ。


「詳しく説明すると、雪山を作ってつみ上げ、時々水をかけて固めることを大人の身長ほどの高さになるまで繰り返す。ある程度高さが決まったら、スコップなどで表面をたたいて、より一層固くするんだ。

 壁の厚さを均一に掘る為にまず20~30cmくらいの枝を10本くらい、雪全体に直角に刺して入り口になる場所から掘り、中をくりぬいていく。

 その際に刺した枝の先が見えたらそれ以上は掘り進まずに、別のところを掘るようにすると、壁の厚さが均等になるよ」


「へぇ〜、そうなんだ!」


「誠、詳しんだな」


 そう言われてみればなんでだろう、かまくらなんて一度も作った事ないのに。夢の中では作ったが、あれは本当に小さなものだ。


「ねぇ! 凄いかまくらがあるよ!」


 高橋さん指した方を見ると、一見すると普通のかまくらだが中をみると氷で作られていた。どうやら氷で作ったかまくらの上に雪を被せたようだ。よく見るとタイトルもあり『強度抜群!』とあった。


「ねぇ、これで記念撮影しようよ!」


「いいな! 写真はまかせろ」


「それじゃあ安住くん、私と写ろ」


「え? え?」


 唐突に決まった記念撮影。そして唐突に手を引かれる僕。


「ちょっと冬木さん、記念撮影なんだから全員で撮ろうよ!」


「え〜、安住くんは私と二人で写るの嫌なの?」


「そうゆう意味じゃないよ」


「じゃあいいじゃない」


 そう言っている内にかまくらの中に入ってしまった。


「おーい、二人共写真撮るぞ準備いいか?」


「ほら、もっと後ろに下がってこっちに寄って」


 写真に写るには、かまくらの入り口の幅に合わせて立たないといけない為、必然的に冬木さんとの距離が近くなる。


「ちょ、ちょっと近いよ!」


 すぐ真横に女子がいる。それも腕を引き寄せられて腕同士が密着してるから緊張する!


「よーし、撮るぞ」


 そして撮られる寸前、冬木さんが小さくポツリと言った。


「久しぶりだね、一緒に写真撮るの」


「え? 今なんて・・・」


 パキ、ピキ


 何の音? 音のした方を見ると氷の壁に無数の罅が広がっていた。


 まずい! 冬木さんの手を握りすぐにかまくらを出ようとするが壁が壊れる方が早かった。


「冬木さん、頭を屈めて!」


 咄嗟に冬木を抱きしめ座り込む。


 壁が壊れ天井が落ちてきた。

感想などあればお願いしますm(_ _)m

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