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冬の記憶  作者: 夜霧
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雪祭り

 

 そして休みの日、僕達四人は雪祭りの会場入り口に集合した。


「よし、全員集まっているな。それじゃあ適当に楽しむぞ!」


「適当って・・・」


 それだと楽しむようには聞こえないけど。でも適当という言葉には「程よく当てはまる」という意味もあるけど、「程よく楽しむ」というつもりで言っているのかな?


 西村のボケ?ギャグ?はよくわらかない。


 そんな事を考えている僕とは違って女子二人は盛り上がっていた。


「楽しもう! ふさちゃん!」


「うん! 楽しもう!」


 ・・・まいいや、とにかく僕も楽しもう。もともとその為に来たんだ。


 冬木さんの笑顔を見ると考え事なんてどうでも良くなった。


 最近気が付いた事だけど冬木さんの笑顔、どこかで見た覚えがある・・・気がする。


 まさか、夢の中の女の子の笑顔と似てる訳ないよね・・・


 やっぱり冬木さんに聞いた方がいいのかな。


「正直祭りに参加するの初めてなんだ」


「そうなんだ! でも初めてってどうゆう事?」


「謎めいた女の子なので秘密です」


 ・・・無駄な気がする。


「とりあえず展示の方に行こうぜ。その後に食い物食べようや」


「そうしよう」


 気分転換しに雪祭りに来たのにまた考え事だ。今は楽しむ事に集中しよう。






 展示コーナーは雪と氷の二つのコーナーに別れていて、それぞれにタイトルの書かれたプレートが置かれていた。


 雪の作品は主にアニメのキャラクターなどだった。青い猫型ロボット、眉毛の繋がった下駄を履いた警官、黒と黄色のちゃんちゃんこを着た妖怪、MとNのマークがついた赤と緑の帽子をかぶる兄弟などがいた。


 全部良く出来てるな。


「ねぇ、これ見て!」


 冬木さんが指した作品は


 ヤカンだった


 ヤカン?なんで。作品タイトルを見ると『なんとなく』なんとなくって・・・


「誠、こっち見てみろ」


 西村が指した作品は、ロボットが車に変形するものでリーダーのロボット形態が作品化したものだ。


「凄いね!細部まで細かく出来てる」


「だろ、でも作品タイトル見てみろ」


 作品タイトル『疲れた』


「ここ作品タイトルを書く場所だよね」


 これじゃあ感想だ。


「でも確かにこれを作るのは疲れるよな」


「タイトルを考えるのも疲れたのかな?」


 氷の彫刻は主に動物だった。でもここにもあった。


 ヤカン


 作品タイトルは『ついでに』


 ・・・おまけじゃないんだから。


「安住くん、これ凄いよ!」


 高橋さんが指した作品は大蛇が人を丸呑みするものだった。人形が使われていて本当に人が丸呑みされている様だった。でも作品タイトルが


『構想面倒』


「だからここは作品タイトルを書く場所だよね」


発想は良かったけど、作るのが面倒だったのかな


「もしかして、雪の作品のロボットの作品と作者一緒?」


「かもしれないな」


 作品タイトル書く欄なんだから、ちゃんと作品タイトル書こうよ・・・


「祭りって楽しいね!」


 冬木さんはそう言って笑っているが、こんな風にツッコミ入れながら楽しむものじゃないと思うんだけど。


意見・感想などあればお願いしますm(_ _)m

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