第105話 LET‘S バトル!!
ソウヤたちは来る魔王軍戦に備えて、各自準備をしていた。といっても、王都名物のスイーツやお土産を買って観光を楽しむだけなんだけどね。そういうことをしていると、あっという間にすぐに沸くじゃなくて、出発の日になった。
「さぁ、出発です!」
「皆の者我に続け!」
バーメンとリーメンの言葉に兵士たちは雄叫びで答え進軍した。ヴィルナたちは魔導馬を借りてそれに乗っていた。ソウヤは、機馬に乗っている。
移動の手段は騎馬部隊は魔導馬にそれ以外の兵士たちは馬車に乗っている。
「ちなみにここから目標までどれくらいあるんだ?」
ソウヤはバーメンとリーメンに向かって聞いた。
「目標までここから約14時間。夜になると思いますが、作戦自体は変えません。」
「変更があるとしたら魔法部隊の半分が照明役になるくらいです。」
ソウヤは、それを聞くと後ろを見ていた。
「いや~、圧巻だな。」
数百台の馬車と数百もの騎馬兵が土煙を上げて同じ場所に向かっている。それぞれ同じ装備同じ目的で、もしかしたら全員帰れないかもしれない。ソウヤは前に向き直りぎゅっと手綱を握りしめた。
日が落ち、月明かりが谷間の道を照らしている。山で魔王軍が通るのを息をひそめて隠れている近衛兵たち。
バーメンに走ってくる近衛兵がいる。
「バーメン隊長、魔王軍間もなくこの道を通ります。しかし、想定外のことがありまして…」
近衛兵の顔が暗くなった。
「なんだ、言ってみろ。」
バーメンがそういった瞬間。
ドゴォォォォン!!!!
どでかい足音とともに地面がかすかに揺れている。その音が近くになるにつれて地面の揺れが大きくなっていく。
「世界八大魔獣のうちの一匹、高峰獣ドリベディットが同じ道を通ります!しかもそれについていくように魔王軍が進んできています。時期この山も壊されてしまいます!」
その知らせを聞いたバーメンとリーメンは驚き息をするのを忘れていた。
ドリベディットとは、魔獣の中で一番堅い防御を誇る魔獣。でかさも世界一で山と間違えられるほどのでかさで背中には無数の魔石が埋め込まれている。こいつのせいで消えていった村の数は百を超えるといわれている。
「ほんで、じゃぁ仕方がない。俺があのどでかいの相手するから、お前らだけで魔王軍の相手してくれよ。」
「分かりました。作戦は変わりますが。」
「お気をつけて。我々も頑張るので。」
ソウヤは立ち上がると何かを察したのか、ドリベディットが吠えた。
「さぁ、その防御は俺に通用するのかな?」
ソウヤは、ドリベディットの頭にきつい蹴りを喰らわしてやった。山に似た巨体が横に倒れこむ。
「さぁかかってきな、うすのろ。」
ドリベディットは人語がわかるらしくソウヤのほうを睨みつけ突進してくる。
「#’()&(%)%&()#=$」#=)&$”=$()」
魔王軍のほうから解読不能な言葉が聞こえてくるがとりあえず無視しておいた。ソウヤは思惑通りドリベディットを魔王軍と引きはがすことに成功した。
「ブロォアァァァァアアアア!!!」
ドリベディットが背中にある魔石から光がはなたれソウヤに向かい無数の光の矢の雨となって降り注ぐ。
「何だ!そのしょぼい攻撃は?まずは小手調べってか?」
ソウヤは、上に手を伸ばし光の矢を消滅させた。ソウヤは少し手が焦げたが治癒魔法で何事もなかったように焦げをなくした。
「じゃぁ次俺の番な。て言っても今回は勝てるビジョンが見えないけどな。」
ソウヤが手を一回鳴らすと、ドリベディットを囲むように数えきれないほどの魔法陣が出現した。もう一度手を叩くと、ガトンという重々しい音が響いた後に高速で回転を始めた。ドリベディットは体に防御魔法を纏っていく。
「お前の防御力はどれくらいなのかな?」
ソウヤが指をパチンと鳴らすと魔法陣から槍の先端のような形状をした様々な属性を纏った何かをドリベディットに向けて放たれた。ドリベディットが煙に覆われていき着弾したのかわからない。
「さぁ、どうなったかな?」
ソウヤが煙の中を目を凝らして見て見ると、無傷のドリベディットが地面を揺らしながら歩いてきた。
「人の子よ、おぬしの目的はなんだ。我はただ歩いているだけだ。なぜを邪魔する。」
ドリベディットがしゃべったのであろう。まるでその声は大地がしゃべっているのではないかと思うほど低く響く声だった。
「いやいや、お前のせいで魔王軍を倒す作戦が崩れたんだよ。まぁ、少しだけだけどな。」
「そんなものは知らぬ。我はただ歩いているだけ。小さき者たちのことなど知らぬ。我を止めたいのだったら、ベルメテウスダークドラゴンでも連れてくるんだな。」
ドリベディットがなんだか聞いたことある名前を言った気がする。
「分かった、連れてくる。」
ソウヤは、空間魔法でベルメスの元まで行った。
「なぁ、ベルメス。」
「え、えっ!?え~、ソウヤ空間魔法使えるの~!?で、どうしたの~」
ベルメスはゴブリンの四肢を引き裂きそれをほかの魔獣にぶつけているところだった。
「ちょっといいかな?」
「うん?いいよ~」
ソウヤはベルメスをドリベディットの前に連れて行った。
「あ、ドリーじゃーん。おひさ!」
そんなことを言いながらベルメスはもとのドラゴンの姿になりドリベディットの前に立っていた。
「な、なんでお前がここにいるんだ!?」
「お前に教えるわけないだろう!」
ベルメスは叫び声とともに一撃でドリベディットのことを沈めた。
「こいつは頭の上を山を吹き飛ばすくらいの力で攻撃すると倒せるよ~」
ベルメスは人間の姿になりながら、説明してくれた。軽くそんなこと言われてもできるはずない、ってできるか。
「ははは、そんな簡単だったのか。」
「まぁ、こいつは殺せないからこのまま放置~。じゃ、魔王軍を蹴散らせに行こう~」
ソウヤたちは、魔王軍と交戦しているところに戻っていった。ドリベディットのは山の中にめり込みピクピクしながら失神していた。




