第104話 突撃、あなたの国の訓練所
ジェニス王の依頼を受けた次の日、ソウヤたちは近衛兵が訓練している場所に向かった。王都の中にはなく外に建物と訓練場がある。
「おはようございます。」
「おはようございます。クロイソウヤ様たちですね、何か御用があるのでしょうか?」
ソウヤは、近くにいた近衛兵にあいさつをすると何かを察した近衛兵が要件を聞いてくる。
「あぁ、隊長と副隊長に話があってな。」
「分かりましたしばしお待ちください。」
近衛兵は建物の中に入り数分後男性と女性がソウヤのほうへと歩いてきた。種族的に人とエルフのハーフだな。
「ソウヤ殿もしかしたら来るのではないかと思っていました。」
「ソウヤどのが今回の魔王軍との戦いに協力してくださると聞いて大変うれしく思っております。」
行儀よく同時にお辞儀をした。なんとも似ている二人だ。
「申し遅れました、隊長であり姉のバーメン=クリストリアンと」
「副隊長であり隊長の弟のリーメン=クリストリアンです。わずかな期間ですがともに戦う仲間として覚えといてください。」
姉のほうからは闇属性のオーラを感じ取り、弟のほうからは聖属性のオーラを感じ取れた。二人ともなんだか落ち着き威厳を感じ取れる。もしかしたら、ヴィルナやエルンといい勝負かもしれない。残念ながら、ゲームのようにステータスを見ることはギルド手帳でしかできず、スキルで見ることはできない。
「まぁ、あいさつに来ただけなのでこれで帰りますね。」
「いやいや、作戦とか話したいことはいろいろと話したいことがあるんで少しお茶しましょうよ。」
ソウヤが帰ろうとするとバーメンが引き留めた。とりあえず、会議室のようなところに通された。机には王都周辺の地図が広げられた。
「今回の作戦はこうです。」
リーメンは、机の上の地図に羽ペンで作戦の概要を書き始めた。
「まず、魔王軍は今は王都から20キロ先に滞在しており、こちら側に進行してきています。10日ほどでこの王都に来てしまうと思われます。」
そういいながら、地図に矢印を書き始めた。
「そこで、進行ルートにあるこの山と山の谷間で奇襲をかけようと考えています。」
バーメンが二つの山に赤い丸を書いた。どういう、布陣になるのかを書き始めた。
「まず始めに魔法部隊と弓兵部隊が魔王軍の上に魔法と矢の雨を降らせます。」
「次に槍兵部隊と剣士部隊で残りのやつらを叩きます。その攻撃を合図に騎馬部隊も攻撃を仕掛ける予定になっています。」
ソウヤたちは地図を見ながら、作戦を聞いていた。
「なるほど、では魔法部隊にこの子ガルを、弓兵部隊にはエルンを入れてもらっていいですかね。あとは、剣士部隊のほうにリアン、ヴィルナ、ベルメスを入れてください。俺は騎馬部隊のほうで。」
ソウヤがそういうとバーメンがうなずいた。
「ソウヤさんがそういうのであればわかりました。」
「では、出発は6日後の早朝です。場所は、ここでお願いします。」
そこから、さらに詳しい話を聞き気づけば外は暗くなっていた。ソウヤたちは別れを告げ、宿に戻ることにした。
宿でご飯を食べたり風呂場で風呂に入ったりと寝る準備をしていた時、アストが話しかけてきた。
(マスター少し、お話があります。眠りについたら少し意識のみ異空間に来てもらいます。)
(お、おう。分かった。)
ソウヤは布団の中に入り寝ることにした。
気づけばソウヤは、無数の本棚がある部屋というより空間にある椅子に座っていた。
「この姿では初めましてですね。マスター」
目の前には眼鏡をかけて、黒髪ロングの超絶美人画椅子に座っていた。
「アストなのか?」
「はいそうです。これは、マスターが私と話す際にいつも想像していた姿です。」
アストはその場で立って一回転して見せた。
「あ、おっほん。とりあえず、マスターこちらをご覧ください。」
アストが指で四角を書くと映像が映し出された。
「これは、俺か。確か大罪装備とかだったっけ?」
映像は、二つありそれぞれ怠惰の大鎌と憤怒の槍を纏ったソウヤの姿で周りには詳細が書かれていた。
「ほんで、これがどうしたんだアスト?」
「これは世界に一つしか存在せず、マスターが死ぬまで消えることはありません。そのためマスターが死なない限り消えることはありませんが、先日確認したところマスターのステータスにその二つの大罪装備が消えていました。」
「は、それはどういうことなんですかね?」
ソウヤは何を言っているのかよくわかっていなかった。突然そんなこと言われて理解できるのは物語の主人公くらいだ。
「極めて異常です。この状況は今までに一度もありません。何がおきるのか私にもわかりません。しかし、まぁ大丈夫だと思います。」
アストが「まぁ」というとは驚きだ。とりあえず、アストが大丈夫と言ったのだ大丈夫だろう。
「最後に、ヴィルナさんたちにそれぞれ大罪の小さな気配を感じ取れますが。あと二つ足りないのです。」
アストは首をかしげて、悩んでいるポーズをとった。
「まぁ、とりあえず様子を見て見るよ。」
「はい、私も何か感じたら知らせますね。では、そろそろ朝です起きてください。」
「あぁ、またこうやって話しような。じゃぁな」
ソウヤはもとの世界に戻ってきた。




