世間一般はこれで終わりと言える訳も無く
10年もあれば、俺達も様々な変化をする。
しかし、俺が未来がどうなったかなんて、語る必要は無い。
それはボクシングのヘビー級世界チャンピオンになったからと言うのもあるが……。
ここはとあるコメント投稿サイト、ではなく。
知念グループの管理下で立ち上げられた、コメント投稿サイトである。
以前は1000のコメントまでしか、書き込む事が出来なかったが、ここでは現時点で、1つのスレッドで100万コメントの投稿が可能になった。
問題があるとすれば、一大企業の管理にある事だが、コメント投稿者が悪さを働かなければ何も問題は無い。
記念すべき、最初のスレタイトルは『知念雅玖誕生の瞬間から10年間、何があったよ?』
「記念すべき初スレがこれって、何だか締まらねえな」
「こんなもんだよ」
「永年保存版になるから、コメントは慎重にな」
「慎重にやってたら何もできない定期」
「で、どうよ?この10年間は」
「住坂雅玖の最強ボクサー番付は別のスレにあげてくれ」
「同感。大きく変わった事、何か10年前と今を動画で編集した物をあげたいくらいだな」
「それは別のやつらに全投げするわ」
「えっと、まず1つ目は自宅警備員が大規模警備になった事だな」
「現知念会長のおかげだな。しかも大学2年の時に構想を練っていたから末恐ろしい」
「結局、5年間で自宅完結型の小規模都市が出来上がったからな」
「これに関しては、若干先輩扱いの桃山透乃企画開発部長と鳰入雫システム保全部長の活躍が大きい」
「あの営業企画部長、この2人と同棲してるとか、どんな星に生まれてるんだ?本当に」
「姓自体は桃山にしてるけど、実質2対1の関係だもんな、本当に羨ましいよ」
「1年前に前会長の知念時門氏が亡くなったんだけど、見事に発展させたな、企業として」
「時門氏の目に狂いはなかったって事だな」
「唯一の婚姻証人して認定した人物だからな、知念雅玖会長は」
「後は結構やばいね、会長と社長の家族以外はほぼ全滅」
「それに関しては、食生活が壊滅的だったのが原因だな」
「だって、子供と孫が酒と成人病一直線の物ばかり食べてるのが悪いよね」
「知念一族の唯一の生き残りがヒッター夫妻だけと言う、何ともまあ」
「えっと、壱会必太の嫁。旧姓、良辺望は会長の準幼馴染と言うのがまた」
「準って何やねん、準って」
「幼馴染は丸岩空奏と言う、日本最強の弁護士なんだけど」
「実質、会長夫妻の関係者以外は生き残ってねえじゃねえか」
「まあ、とにかく会長のおかげで体の一部が不自由になったり、寝たきりになっても、こういうところには書き込みができるまで便利にしてくれたのは大きいな」
「もう出かける必要ないもんな、買い物も学校も自宅都市の中で完結してるから」
「10年前の今頃、まさかこういう事になると思ってたか?」
「それこそ無理ゲーだろ。あ、でも会長の関係者の行動を整理すると、みんな引きこもりだよね?」
「そう言えばそうだな。知念社長も海外の取引以外は家にずっと居るか、ジムでダイエットしてるくらいだから」
「やっぱり、必要に迫られた人がすごい物を発明するって、本当だったんだな」
「お金も自宅に出ない限りはそんなに必要ないし、出る意味もない」
「音声付き自動翻訳機能があれば、海外の人とも自由に話せるし、もう無理して外には出たくない」
「実質、各種仕事場が自宅勤務のような物だから、適正を見ながら選べるから通勤で無理は生じない」
「逆にあまり変わってない事はなんだろう」
「料理かな、お菓子作りに関しては大量生産がより、便利になったけど」
「それ以外は基本的に料理する人が多少便利になった程度だな」
「会長の長女と長男が料理に目覚めたのが大きいな」
「やっぱり食べ物は自分で味付けしたいよね」
「2人とも3歳から覚えたから料理歴5年だもんな、そこら辺の文明の隷属者になった連中とはわけが違うな」
「隷属者って言い方はやめよう。せめて、ゾンビレベルの料理スキルしかないに留めておかないと」
「ゾンビに対して失礼だろうが!」
「まあ、ゾンビなエセコックは置いといて、後はボクシングとキックボクシングだけは日本で生き残ったよな」
「それについては、浜崎展数氏とヒッターが広告塔になった影響だな」
「まあ、良かった。七見一族の輩どもを何十万人レベルで、ゴーストタウンにしたおかげもあり、自宅都市がいくつか作れたのが大きい」
「運動相当に当たる行為は寝たきりでも可能なレベルだし、正直、これから何かアイデアが浮かぶやつがいないと思う」
「海外の数ヶ国にも自宅都市の技術提供してるぐらいだしな」
「交渉は大変みたいだけど、パワーバランスを変える事なく協力したいって事なら、協力するだろ、断るデメリットを考えるとなおさら」
「そのうち海底自宅都市も作るような気がする」
「環境の不安定化に関わるから無理って言ってた」
「でも、こうやって色々思い返そうとすると、意外に出てこない物だな」
「それはしょうがない、何から書けばいいから分からないから当然だと思う」
「そんな事できてたら、今頃いい会社の中枢人材になってるって、一般の俺たちには無理」
「まあ、そんなわけだから。何か思いついたら、誰でもいいからここに書き込んでくれや」
「とりあえず俺は今から、知念家の子息たちの料理いただいてくるわ」
「いや、料理食うお前は何者!?」
運営である知念グループはコメント機能を改良を続け、後に『未来を記す保管庫』として、世間に認知される事になる。
ここで本当の最終話となります。
正直、時間を考えると悠長にやっている場合ではない為、構想止まりのエピソードも多数あり、都合上、没になった物もあります。
7月31日の締め切りまでは別視点として、やれなかった話も出来ればなと思います。
それでは、引き続きよろしくお願いいたします。




