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婚約会見の感想

以前に佐藤波木の前日計量の様子を動画にあげた者だ。


今回、例のように無許可で記者に紛れて動画を撮影し、なぜか調査される事もなく無事に自宅に戻る事ができた。


早速、動画として流せるように編集してから、ネットに動画をあげた。


動画のタイトルは『知念音羽・住坂雅玖 婚約記者会見。なお、出席者は知念時門会長』


「もうおかしい、出席したのが会長だけってところが」


「そしてさらにおかしい、隠し撮りしてたであろう、お前が無事生還した事が」


「なお、無許可で入った記者は拘束されて警察に連行された模様」


「なんでお前だけ無事なんだよ……」


「何なら、開始3分後に会長と一瞬だけ目が合った」


「普通にバレてますやん」


「なるほど、要するにお前は顔パスだったんだな、隠し撮り勢として」


「無許可の許可証とはこれいかに」


「会長本人が普通に映ってるのに、良く今の時点で通報されてないな」


「別にあげた無許可動画がすでに滅ぼされた模様」


「残ってるのは公式動画とお前の動画だけか」


「それもう非公式の公式動画なんよ」


「非公式の公式って、雑に哲学だな」


「略して雑学」


「やかましいわ!」


「で、そろそろ本題に戻ろうか」


「どうして、祖父のみの出席となったんだろう」


「単純に自分たちのやるべき事を徹底させたように思える」


「動画後の取材でみんなで聞いたから説明するよ」


「みんなって誰?」


「正式に許可を取ってから、記者会見の取材に来た人達」


「なあ、お前途中で注目されなかったか?」


「ああ、一斉に見てきた時があったけど、10秒ほどで会長に向き直ったな」


「こりゃあ公式ですわ、出席者が認めるなら間違いない」


「話を戻すぞ。1つ目はヒッターちゃんねるの失神KOが原因となったこと、本来は婚約発表する予定が全くなかったらしい」


「あれって、そんなに影響が大きかったのか」


「知念一族の今後に影響するような出来事だからな」


「そう言えばヒッターも孫か、冒頭の説明を聞いた限りでは」


「KOされた際に意識が戻ったのは5分後だったらしい。そこから午後は普通に練習して、第一秘書が匿名通報受けて怒られたらしい」


「そりゃあそうだろうな、一族の後継者筆頭に身の危険を及ぼしたら」


「そうだな、ちなみに怒られたのは住坂とグエッサーみたいだがな」


「5分間は病院搬送レベルのやばさだからなあ」


「え、5分間ってそんなにやばいの?」


「失神の定義は5分以内が目安らしい、そこを超えてる可能性が高いから大騒ぎになった」


「まあ、ヒッターも配信の裏で怒られてはいそうだけどな」


「あの2人はなんで、失神に無頓着なのか」


「七見一族の件に比べたら、大してことがない」


「もっと酷い目にあってるからな、記憶の大部分が消えた」


「グエッサーは連勝街道に入るまで基本、練習でも試合でも失神KOされていた」


「失神常連仲間って事か」


「いやな類友だな」


「で、続き。第一秘書からの報告で知念社長が慌てて、住坂のところに来て、それからは頻度を月1回に増やす」


「あー、普通は心配になるわな」


「頻度を上げた分、海外の取引回数が減ったから、会長が危機感を持って様子を見たらしい」


「それは分かった。そこからなんで婚約に繋がるのかこれが分からない」


「七見一族の件で裏で動いていたから、元々嫌われていなかったが、住坂自身が本当に社長と結婚するつもりなのか、それと助けられた恩だけで動いてるだけなのかが気になったと言う事だった」


「それだと、権力を目的に結婚しようとしてるのと変わらないな」


「だから、一人の女性としてどう思ってるか気になって、社長の子供の時の写真を見せたらしい」


「なんか見た事ある。親の命令によって嫌がる社長を芸能界への足掛かりとして、テレビに出してた時期があったな」


「そうそう、その時の社長って今とは全く違う意味でいい感じだったけど、今はなんていうか……ねえ?」


「うん、出るところ出てて引っ込むところ引っ込んでる感じだな」


「普通は体目的で近寄るタイプの人間だな、まあ本人はやべえ選手を一撃で足折るほどのやべえ社長だがな」


「要は体目的でやられる人もいるってわけ。それで子供だった頃の写真をAIと言い張って気軽に答えてと質問したらしい」


「まあ、体目的だけじゃなかったら何も問題ないはずだな、そもそも少女の音羽は控えめに言っても美少女だからな、ガチで」


「へえ、俺は知らないけど、どうして知ってるの?」


「一時期、追いかけ回してた」


「ダメじゃねえか。そんなやつの影響で、前社長だった会長が孫娘を実家に引き取ったんだぞ」


「今言ったお前、行方不明にならなきゃいいな」


「今やったら、問答無用で本人に始末されそうだけど」


「で、住坂の回答は?」


「質問の仕方がものすごく回りくどい感じで質問したらしい。住坂自身は謎解き感覚で色々考えて出してから言ったとの事、誰か答えて」


「お前が答えろや」


「違う俺が答えます。可憐な少女、今も好意を持ってくれているなら嬉しい、実在するなら会ってみたい。この3点セットだな」


「ハンバーガーセットじゃないんだわ」


「社長、実は少女時代の私でした。つきましては結婚を前提に(ry」


「すでに結婚前提の付き合いなんだよなあ」


「会長としては、元の数ヶ月に1回の帰省に頻度を戻して欲しかったらしく、安心させる意味でも両者同意として婚約成立。両者親族に連絡して、この会見」


「どっちにしろ体目的としか思えないんですが、それは」


「昔美少女、今は美魔女。どのみち外見がすごくいい」


「何か、性欲に負けてる人って外見しか判断しないな、お前みたいに」


「すまん、でも俺だって女の子と仲良くしたいんだよ!」


「急にキレ出した。まあいいや」


「社長もすでに32だからな、普通は結婚相手くらいは跡取りとして選びたいもんな」


「なお、玉砕したのはこれまで千を超える」


「言葉だけ聞くと、バトル物の漫画に出てきそうなフレーズだな」


「まあ、これで正式に婚約としたから今後、住坂に悪さを働いたら、知念一族が消しにかかると言う表明でもあるんよな、この発表自体が」


「特に浜崎ジムの勘当された三男なら、手を出せば堂々と処分するだろうな」


「色々あるけど、来月タイトル戦だからな」


「あ、忘れてた」


数分間、コメントが止まった後。


「ここはハモらねえのかよ」


「とりあえず、この話題はこれで終わりだ」


「まだ色々あるけど、年月経てば少しずつ分かると思うから、今は様子を見ておけばいいよ」


「まずはライトヘビー級か、あと2つも上の階級があるのか」


「そろそろ切り上げだな、この話題。俺はこれで抜けるわ」


「おお、俺も抜けるからもう上がり、解散!」


ここからは動画の件とは無関係なコメントが並ぶだけだった。

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