悪戯な太陽。
※一部不適切な表現がございます。
苦手な方は即、Uターンを
覚悟を決めた方は、後悔のないよう
お進み下さいw
晴天の空には、巨大な入道雲。
真夏の太陽がこれでもかという程、照りつける今日この頃。
この炎天下の中、何やら巨大な籠を背負って吹き出す汗を拭いながら、目的地までの道のりを歩く健二郎の姿があった。
この頃任務も落ち着いている為、その空き時間を見つけては釣りに勤しんでいる健二郎だが、今日は珍しく大漁だったのだ。
お陰で機嫌も良くした健二郎は、お裾分けのついでに、釣り自慢をしたく、仲間達の家を回っているのだった。
(早うせんとこの暑さで、折角の新鮮な魚が駄目になってまう)
焦る気持ちで、足を急がせる健二郎。
そして、ようやく目的の家に辿り着いたのだった。
健二郎は一呼吸つくと、その扉を開けようと手を掛けた。が、
「――臣……俺こんなん初めてだから、少し不安だよ……」
「安心しろ。大丈夫だ」
その家の主である臣ともう一人、龍二の声が僅かに漏れて聞こえてきた。
(おっ? 龍二もおるみたいやな。こりゃ丁度ええ。持っていく手間が省けたわ)
健二郎はそう思い、再度扉を引こうと手を掛けた。が、
「ねぇ……本当にやるの?」
「今更何言ってんだよ。ほら早く脱げって」
(え…………?)
いやいや、待て。
きっとこれは修行や。そうに違いない。
暑いけんな。脱いで気合を入れるんやろ。
「あっ……ちょ……待って……もっとゆっくり……」
「いいから、とっとと済ませんぞ。ほら早く横になれよ」
ちゃうー! これ修行ちゃうやろ。
いやいや、落ち着け。
きっと腹筋や。そうや。きっと――
「痛……あっ……あっ……」
「あんま声出すなって……」
「そんなに乱暴にしちゃ……嫌っ……」
(あ、これ。あかんやつや)
この暑さで、ついに二人共、おかしくなってしもうたんか。
ここは聞かなかったことにして、一旦出直すべきか。
やけど三代目侍として、果たしてこれは見逃していいものか。
「これくらい我慢しろ……あ……すげぇ……」
「おみっ……あんま……見ないでっ……」
(あかん。あかん。あかん。あかん。あかん。あかん。あかん――)
「あかーーん!!」
遂に我慢出来ずに健二郎は勢いよく戸を引くと、部屋に飛び込んでいった――
そこで目にしたものは。
上半身裸で寝そべって苦悶の表情を浮かべる龍二――
そしてその龍二の肌を慣れた手つきで撫で回しながら――"軟膏"を塗る臣。
「ったく、上半身裸で寝てるから! 夏の日差しなめんな」
「おみっ……だから、優しくしてって……」
「沁みるのは当然だろ! 我慢しろ」
つまりは、日焼けしたらしい龍二の赤くなった肌に、臣が軟膏を塗ってあげているだけの話である。
「…………」
「あっ、茂庭」
「おう。どうしたんだ?」
そこでようやく健二郎の姿に気づいた龍二と臣が顔を上げる。
「お前ら……」
健二郎はわなわなと震える拳を掲げると、二人の元へ駆け出して行ったのだった。
「大概にしときいや――!!」
(完)
警察「またやったな?」
作者「やってません」
警察「ふざけただろ!」
作者「ふざけてません」
――バンッ!!
警察「証拠は上がってんだ! 正直に吐けッ!」
作者「はい。ふざけました。すいません(←やっぱり反省してない)」
警察「再逮捕」
罪名:ふざけた罪(前科あり)




