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S.A.K.U.R.A.~蒼の魂~  作者: 猫人間
【番外編】三代目は愉快だな
47/70

悪戯な太陽。

※一部不適切な表現がございます。

苦手な方は即、Uターンを

覚悟を決めた方は、後悔のないよう

お進み下さいw

 晴天の空には、巨大な入道雲。

 真夏の太陽がこれでもかという程、照りつける今日この頃。


 この炎天下の中、何やら巨大な籠を背負って吹き出す汗を拭いながら、目的地までの道のりを歩く健二郎の姿があった。


 この頃任務も落ち着いている為、その空き時間を見つけては釣りに勤しんでいる健二郎だが、今日は珍しく大漁だったのだ。

 お陰で機嫌も良くした健二郎は、お裾分けのついでに、釣り自慢をしたく、仲間達の家を回っているのだった。


(早うせんとこの暑さで、折角の新鮮な魚が駄目になってまう)


 焦る気持ちで、足を急がせる健二郎。

 そして、ようやく目的の家に辿り着いたのだった。

 健二郎は一呼吸つくと、その扉を開けようと手を掛けた。が、


「――臣……俺こんなん初めてだから、少し不安だよ……」

「安心しろ。大丈夫だ」


 その家の主である臣ともう一人、龍二の声が僅かに漏れて聞こえてきた。


(おっ? 龍二もおるみたいやな。こりゃ丁度ええ。持っていく手間が省けたわ)


 健二郎はそう思い、再度扉を引こうと手を掛けた。が、


「ねぇ……本当にやるの?」

「今更何言ってんだよ。ほら早く脱げって」


(え…………?)


 いやいや、待て。

 きっとこれは修行や。そうに違いない。

 暑いけんな。脱いで気合を入れるんやろ。


「あっ……ちょ……待って……もっとゆっくり……」

「いいから、とっとと済ませんぞ。ほら早く横になれよ」


 ちゃうー! これ修行ちゃうやろ。

 いやいや、落ち着け。

 きっと腹筋や。そうや。きっと――


「痛……あっ……あっ……」

「あんま声出すなって……」

「そんなに乱暴にしちゃ……嫌っ……」


(あ、これ。あかんやつや)


 この暑さで、ついに二人共、おかしくなってしもうたんか。

 ここは聞かなかったことにして、一旦出直すべきか。

 やけど三代目侍として、果たしてこれは見逃していいものか。


「これくらい我慢しろ……あ……すげぇ……」

「おみっ……あんま……見ないでっ……」


(あかん。あかん。あかん。あかん。あかん。あかん。あかん――)


「あかーーん!!」


 遂に我慢出来ずに健二郎は勢いよく戸を引くと、部屋に飛び込んでいった――


 そこで目にしたものは。


 上半身裸で寝そべって苦悶の表情を浮かべる龍二――

 そしてその龍二の肌を慣れた手つきで撫で回しながら――"軟膏"を塗る臣。


「ったく、上半身裸で寝てるから! 夏の日差しなめんな」

「おみっ……だから、優しくしてって……」

「沁みるのは当然だろ! 我慢しろ」


 つまりは、日焼けしたらしい龍二の赤くなった肌に、臣が軟膏を塗ってあげているだけの話である。


「…………」

「あっ、茂庭」

「おう。どうしたんだ?」


 そこでようやく健二郎の姿に気づいた龍二と臣が顔を上げる。


「お前ら……」


 健二郎はわなわなと震える拳を掲げると、二人の元へ駆け出して行ったのだった。


「大概にしときいや――!!」



(完)

警察「またやったな?」

作者「やってません」

警察「ふざけただろ!」

作者「ふざけてません」

――バンッ!!

警察「証拠は上がってんだ! 正直に吐けッ!」

作者「はい。ふざけました。すいません(←やっぱり反省してない)」

警察「再逮捕」

罪名:ふざけた罪(前科あり)

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