三代目日誌。
内容はタイトル通りです( ̄∀ ̄)
三代目侍の一日をそれぞれの
視点からお送りしております( ΦωΦ )
寅の中刻(※午前四時)
【起床】
三代目侍の朝は早い。
天候は快晴。
本日も誠心誠意。規律正しく務めていくとしよう。
卯の上刻(※午前五時)
【朝の修行】
市原虎の尾修行場
三代目侍、集合。
毎朝の修行開始。
《修行内容》
・声出し百回
・場内百走(※二キロ)
・素振り千回
・精神統一四半刻(※三十分)
等々
卯の一つ刻(※午前五時二十分)
修行途中いつもの如く龍二と臣の両者が遅れて到着。
綾人から説教を受ける。
もはや朝の恒例行事である。
記録:金剛直樹
***
辰の上刻(※午前七時)
【本日の任務確認】
およそ一刻(※二時間)の修行を終えた後、直樹と共に丈さんの所へ出向き、本日の任務を確認しました。
《本日の任務》
・迷子の子猫捕獲
・童の剣術特別指導
・とある罪人の護送
巳の上刻(※午前九時)
【報告】
三代目侍、再度集合。
※元より、龍二と臣は"四半刻(※三十分)"の遅刻(寧ろ今朝よりも伸びてるし)
何度言っても直らないこの二人には、もはやお手上げ状態です。
一度、丈さんからの厳重なる注意を求みます。
二人を再度注意した後、本日の任務を伝えました。
健二郎からは、
「三現場とか鬼畜やん! てか猫の捕獲とか俺らの仕事ちゃうやろ!」
という意見がありましたが、
「仕事があるという事だけでも有難いことだ。甘んじて受け入れるように」
と窘めました。
巳の中刻(※午前九時四十分)
例の二人の遅刻と一部文句を言う連中が原因で、出発予定時刻を大幅に過ぎましたが、何とか任務に出発しました。
隊長業務は正直、辛いです。
記録:朝霧綾人
***
午の上刻(※午前十一時)
【迷子の猫捕獲任務】
てかそもそも、これ三代目侍の仕事ちゃうやろ?
なんか面倒臭い任務ばかり、こちらに回してへんか?
まあ、ええわ。
とりあえず、猫は高い木に登り、降りられず鳴き叫んでいるところを発見したわ。
どないしたら、そげんな所に登れるのか。猫というのは、よー分からんわ。
ほんで誰が木に登るかって話し合いになったんやけど。
皆、木に登れへんとか、怪我するのが嫌やとか、俺の美顔が――とか言うて渋っとったわ。
(てか隊長。さっきは"どんな仕事でも甘んじて受け入れるように"とか言うとったやん!)
そこで、木登りと言えば俺の右に出る者は居ないと言われている、伝説の俺。
"健ちゃん"の出番ってわけや!
ほんで、途中枝に当たったりして傷を作ったりしながらも、何とか木に登って無事保護!
――したはずなんやけど。
あやつ手を出した瞬間に「シャァァァァ――」とか言うて、散々引っ掻かれたわ!
なんやねんあの馬鹿猫! 恩を仇で返しおって!
結果、枝の傷よりも猫の引っ掻き傷の方が多いやんけ!
ま、その後、馬鹿猫は無事に飼い主の元へ届けたけどな。
もう二度と迷子になるなよ。って心の底から念押ししておいたわ。
とりあえず、もう猫の捕獲任務は勘弁してや?
せめて、犬ならええわ。
記録:茂庭健二郎
***
午の三つ刻(※正午)
【昼食】
最初の任務を終えた後、異国の食を味わえるという料理店「藍猫」にて昼食。
特にこの店の名物「肉まん」は皆さんも舌鼓を打って味わっていた。
牛の四つ刻(※午後十二時半)
健二郎が"自分の肉まんが足りない"と物議を立てる。
しまいには恭徳との、取った取ってないの口論へと発展。
それを止める対応に追われる。
全く、食事の時くらいはゆっくりとさせて欲しいものだ。
だが、俺は知っている。
先程から素知らぬ顔で肉まんを頬張っている龍二だが。
しかし、その肉まんこそが健二郎の分だということを。
そして、健二郎の皿から、そっとくすねて龍二に横流ししていたのは、臣だということを。
俺は全て知っている――
記録:熊谷英莉衣
***
未の二つ刻(※午後一時半)
全く、健二郎さんに変な因縁を付けられて、お陰でゆっくり昼食も食べられませんでしたよ。
本当に困った人です。健二郎さんは。
【童の剣術指導】
本日二現場目となる、市原虎の尾の一角にある寺子屋に出向き、未来の朱雀や名侍達に稽古をつけました。
綾人さんと直樹さんは、三代目の中でも両親のような存在である為、やはり子供の扱いもお上手でした。
お二人を見ていると、自然と故郷の両親を思い出してしまいました。
英莉衣さんは、弟が居るという話を小耳に挟んでいたので、こちらも幼子の相手は手馴れたものという様子でした。
健二郎さんは外見からも、子供に好かれやすい性格だと思うので、案の定、子供達には一番人気のようでした。
が、どちらかというと、"弄られていた"と言った方が正しいでしょうが。
健二郎さんらしいと失笑してしまいます。
そして龍二さんと臣さんは、外見からも初めは怖がっていた子供達でしたが、時間が経つにつれて徐々に懐いていった様子でした。
龍二さんは緊張されているのか、若干の人見知りをされている様子でした。
一方、臣さんは子供達相手にも、全く動じずに丁寧に指導されていました。
少々、意外に感じましたが、初めて出会った頃と比べて、だいぶ表情も柔らかくなり、ようやく他人にも慣れてきたのかな。と嬉しく思います。
ですが結論から言うと、僕も含め龍二さんと臣さんに関しては母方の人気が高いと感じました(笑)
申の上刻(※午後三時)
【指導終了】
修行を終えた後、別れを惜しむ子供達に見送られながら、寺子屋を後にしました。
いつか、この子達が侍として活躍する日が今から楽しみです。
記録:望月恭徳
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申の一つ刻(※午後三時過ぎ)
【移動】
"とある"二名の罪人の身柄確保と護送の為、"とある"田舎へ向かった。
(謎ばかりじゃねぇかよ。めんどくせぇ)
特にこれといって大きな出来事も無く、強いて言えば道中に五十人くらいの雑魚に絡まれたくらいか。
ああ、めんどくせぇ。
そんな事はどうでもいいが、俺にとって一番の問題は時折、発情期の猫のように擦り寄ってくる龍二だ。
歩きづれぇし暑苦しくて仕方ない。
何よりもめんどくせぇ。
亥の三つ刻(※午後十時)
【現場到着】
とりあえず、そんな感じで徒歩七時間程かけて着いた。
めんどくせぇし疲れた。
てか、この記録も何か意味あんの?
めんどくせぇ。
記録:鞍馬武臣
***
亥の三つ刻(※午後十時)
本日の最終現場である、とある田舎に到着。
夜練をしているのか、時折遠くの方から竹刀の音と掛け声が聞こえてきた。
それはまるで、猿のような奇妙な掛け声だった。
そういえば、"あの少年も"刀を振るった時そんな掛け声だったと、ふと思い出した次第だ。
亥の四つ刻(※午後十時半頃)
【とある罪人の身柄確保】
俺達がとある城(現場)に着いた頃には、どうやらもう既に片がついた後だった。
今回、俺達はその身柄を引き取り隣の街の収監場へと届ける(この田舎の地には大きな収監場が存在しない為)橋渡しをする、簡単なお仕事だった。
因みにこの罪人は、この地で権力を振りかざし、金と女を食いものにしていた碌でもない殿様と年老いた家臣の二名。
俺が最も嫌悪する人種だ。
こいつらの身柄は代表で俺と臣で引き取った。
若い青年から二名の身柄を引き取った後、そのまま隣の街へと護送した。
特に二名は暴れる様子もなく、このまま無事に任務完了。と思っていた。
ところが、収監場まであと数歩というとこで、予想外の事態が起こった。
この阿呆殿が、余計な捨て台詞を吐いたのだ。
「女など所詮、快楽の道具でしかないだろ! 俺の好きにして何が悪い!」
その瞬間、臣の拳が阿呆殿の右頬にめり込んだことは、ほんの一瞬だったので止める暇すらなかったのだ。
慌てた綾人さんと直樹さんによって、臣は取り押さえられていたが、俺は臣の気持ちに同感だった。
もし臣がやっていなくても、俺が手を出していたかも知れない。
それはきっと他の皆も同じだと思う。
確かに、臣のやり方は間違っているかも知れない。だが、それは誰よりも正義感が強い証拠で、臣の全てを否定することは出来ないと俺は思う。
それに、この下衆な殿様を見ていると、まるで"あいつら"を見ているかのようだ。
俺は絶対に、"あいつら"のようにはならないと改めて誓う。
丑の一つ刻(※午前一時頃)
【護送完了】
こいつらはさっさと、牢にぶち込んでやった。
牢の中で一生、自分の犯した罪と向き合うべきだ。
今まで泣かせてきたであろう人々と女の分、しっかりと償うべきだ。
記録︰衣笠龍二
***
丑の二つ刻(※午前一時半)
本日も無事に、全ての任務を完了させることが出来た。
しかし反省すべき点もあった。
⦅反省すべき点⦆
最後に臣の件は、何としてでも止めるべきだった。それでも、やはり臣の行った行動については間違っていると思うが、その考え方には同意せざる得なかった。隊長としてまだまだ未熟である。今回の件については、深く反省し、以後このようなことは起こさぬように重々気をつけていこうと思う。
丑の三つ刻(※午前二時)
【就寝】
此処から市原虎の尾まで戻るには距離のある為、今夜はこの近くの宿に泊まることにした。
有難いことに七人泊まれる宿を発見、今夜はそこで就寝した。
明日は此処の空き地でも借りて、朝の修行をする。
明日も本日も誠心誠意。規律正しく務めていくとしよう。
記録︰金剛直樹
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寅の一つ刻(※午前三時)
おかしい。
あいつとは確かに、間に英莉健(英莉衣と健二郎)を挟み、更に十分距離を取って寝たはず。
それなのに、何故寝返りを打った瞬間、目の前にこいつの顔があるのだ。
しかも、寝言で「臣……」とか言って笑い出すし。
もう、怖ぇーよ。
記録︰鞍馬武臣
(完)




