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✧幕間、日常を綴る。:御愛鈴創葉。

それからの1週間はわりと難なく進んで、後輩のギョクもずいぶん慣れてきて看板娘みたいな感じになった。と言ってもお客さんというお客さんは居ないし来るのは大抵泰嗣さんだが。曙宵誰彼堂でバイトするようになってからも、そんなに私の生活はとても変わるようなものではなかった。

――

 六時半に目覚ましをかけて、制服に着替えて朝ご飯を食べる。そして学校に行って友達におはよー、なんていったりだべってたら朝礼になる。そのまま四限まで過ぎて昼ごはん。お母さんのお弁当、毎回丁寧だから嬉しいんだよな。ごはんを食べて眠いまま睡魔に抗いつつ六限まで必死に生き抜いて放課後がきたら、私はすぐに準備して家と反対の道を歩く。

 十分くらい歩けば赤い屋根に紺色の壁の建物、バイト先が見えてくる。最近は扉に鈴をつけたから開くとリンリン鳴る入り口を開けて入ると、声が二つ。時々泰嗣さんがいるから三つかな。そんな日常を送ってる。

 ――

 その日は、珍しく来客があった。

 長いウェーブの金髪……平成半ばくらいのイメージの、んー、わかりやすく言えばギャル?の人が、来た。身長が高くて、目が赤くて、目立つ人だなぁなんて思いながらお茶を出す。その人は気前が良さそうにお茶を受け取ったあと綾姫ちゃんを見つけて、ちょっと固まったあと、少しだけ眉をひそめていた。

「ああ、この人はこの店の店主さんで〜」

 そんなかんじで私が説明しても、ふーん、と言って、コップに口をつけたあと面白くなさそうに窓の外を見てた。

 でも、そんな変な人って感じもしなかったし、おかしなこともしてなかったからウチの店のお客さんにしては普通の人だなぁ、と思った。お会計の時に

「はいこれ、チップね。」

 っていって五百円くれた。やっぱりちょっと変な人かもしれない。

 最近の中じゃ目立ったことはその人が来たくらいで、あとはギョクが試しに尻尾を出してみろとからかわれてたり、したくらいかな。

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