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黒き門・白き門  作者: 灰色人生
第一章 ミディア王国編
23/24

二十三話

最近短めです

 


 23・暴かれた不正③



 ▼○


 神創暦431年09月07日09:38


 あれから数日もの間ニアサイドの代官の屋敷に事あるごとに理由をつけられて逗留して居たマーリントン子爵だが、このままでは一向に話が進まないと言い出し引き連れて来た部下の約半数の20名程をノービスの森へと派遣しゴールドファングがどうなったか、更に騎士達の行方の捜索に乗り出す事にした。



 流石にこれ以上ここに引き留めて置くのは無理だと判断した代官代理の騎士も了承し「道に不慣れな騎士達の為にも案内の冒険者を雇ってはいかがでしょうか?」と提案すると「あんな下賎な奴らの手を借りずとも我が精鋭の騎士達だけで充分だ」と豪語して向かわせた。



 この事を現在のギルド長代理をしている本部から送られて来た査問官の男に知らせると何人かの冒険者を雇い監視されるので手は出さなくても良いと言われたので残ったマーリントン子爵と部下半数の相手をする事に専念する。




 ◇◇◇◇◇◇


 ニアサイドを出立したマーリントン子爵配下の騎士達はすぐ様にノービスの森へと分け入るのでは無く情報収集してから行く事に決めた。


 これをマーリントン子爵に知られるとまた難癖などをつけられる可能性が非常に高い。


 マーリントン子爵配下の騎士達は確かに傲慢であるが決して無能では無い為に下準備などはちゃんと行う。



 彼らは嫌々だがノービスの森に一番詳しいだろう冒険者ギルドへと訪れた。



 騎士達が冒険者ギルドへ入ると冒険者達は睨む様な視線を向けて来る。


 それにムッとしてまだ年若い騎士の1人が文句を言おうと動き出そうとしたがそれを中年の先輩騎士に止められる。


 何故?と視線を向けると顎をすっと向けられた方を見るとこちらの倍以上の冒険者達がいつでも自分の獲物を抜ける様に身構えてこちらの一挙手一投足を観察して居た。


 騎士達の方が対人間で言えば強いだろうが、冒険者達は日々凶悪極まる魔物達と戦っている為に狡猾になる。


 そして此処には騎士に倍する数の冒険者達が居るのだ戦いを彼らのホームと言える冒険者ギルドで行うのは良く無いだろ。


 それに此処にはギルド職員の目がある。


 こちらから先に手を出せば罰せられるのはこちら側だろう。


 基本的に冒険者ギルドは冒険者同士の諍いには関わらないが冒険者とそれ以外の勢力になると場合により冒険者側に加勢する。


 それは詰まる所冒険者ギルドの利益に叶うかどうかです判断されるが一度冒険者ギルドが味方に着くと例え商人ギルドでも立ち向かうのは困難だ。


 商人ギルドは国の財布を握ると言われているがその商人が扱う商品の殆どが冒険者ギルドが納める魔物の素材を利用した物や希少な薬草などや行商人の旅の護衛も冒険者達が請け負う為に、冒険者ギルドに逆らうと言うことはそれだけ困難を極めるのだ。



 諌められた騎士は不機嫌を隠そうともしないが突っかかって行く事にはもう無さそうだと判断して中年の先輩騎士は年若い騎士の肩に置いた手を離す。



 それを目の端で確認したこの一団の班長の騎士は再び歩き出し受付に向かう。



「すまない」


「はい、当ギルドにどの様な御用件でしょうか?」と少し素っ気ない態度の受付にまたもや年若い騎士が何か言うよりも早く班長の騎士は「これからノービスの森へと行くのだがその注意点や道案内を頼みたいのだが、誰か紹介をしてはくれないだろうか?」と質問する。



「暫しお待ち下さい」と受付は言い奥へと向かう。


 すると上司を引き連れて戻って来た。


「お待たせ致しました。ギルド長代理の元へと御案内致します」と言われ案内されてギルド長代理エイハブの部屋へと通された。


「これは騎士の皆様どうぞお掛けになって下さい」と言われて班長の騎士がソファに座りそれ以外の騎士達はソファの後ろで待機する。



「どうも皆様方はこれからノービスの森へと向かわれるとか……それで案内の者が必要との事ですね」


「ああ、それであっている」


「その前に皆様はノービスの森についてどの程度お知りで?」と聞かれたので班長の男は自身が知っているノービスの森について話した。


「初心者の冒険者が腕を高めるのに丁度言い場所だと聞いた。あとはノービスの森にある川が境界線?だったか?……そう呼ばれていてそれを境に魔物や魔獣の強さが段違いだと言うことを聞いたな」とノービスの森について男が知っている全ての情報を教えた。



「ええ、概ね間違いは御座いません。後はノービスの森には【苔の洞窟】と呼ばれる低級の迷宮が御座います。まあ、今回はそこへは行かないので迷宮があると言う程度の認識で構いません。あとは他の森と違い浅い部分も他と比べて多少魔素が濃いぐらいですね」とエイハブは最近ノービスの森で行方不明者や異常な事が頻発している事は教えなかった。



「そうか……それで案内人は付けてくれるのか?」と班長の男が聞くとエイハブは「ええ、お付け致しますが何分にも今現在のノービスの森は危険度が高くなっていますので通常料金よりもお高くなりますがよろしいでしょうか?」と言う。


 まだゴールドファング並びにシルバーファングが討伐されたと言う情報はマーリントン子爵側には教えていない。


 加えてまだ他に何か異常が無いかなどの調査も行えて居ないのが現状だ。


 この問題に対処してから高ランク冒険者にノービスの森の調査を依頼する予定であるが誰も好き好んで今のノービスの森へは入りたく無いだろう。


 必然依頼料も高くなる。


「ああ、それは仕方が無いだろ。構わん」と言い鷹揚に頷く班長の男。



「わかりました。では依頼期間など諸々の話を詰めましょう。それと募集には最低2日程度の時間を頂きますがよろしいでしょうか?」


 班長の男は考える。マーリントン子爵には早急な調査を言われているが急いでは事を仕損じる恐れもあるので了承し2日後またギルドに来ると伝えて冒険者ギルドを後にする。



 エイハブは騎士達を見送った後にさて、この依頼をどうするか思案する。



 ここはベテランの冒険者に任せるとするかと考えこのギルドで一番のベテラン冒険者パーティーを呼ぶ様にギルド職員に申し渡しエイハブは再びワルセンの不正の証拠の書類の精査の作業に戻る。









 To be continued......





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