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出会いは透けブラ


 大声を上げて走ってきたその人物は持っていた鞄を投げ捨てると、勢いよくジャンプして俺に飛びついてきた!


「うおぉっ!? ちょっなんだよっ!?」

「ばかばかばか! やめなって! 生きてたらイイことあるって!」

「はぁっ!? おまえなに言って――つーか離せ! おっ、お前まで落ちんぞっ!!」

「へっ? ――わ、わわわわっ!」


 抱きついたまま離れないその子は呆然とした顔をしながら、バランスを崩した俺と一緒に夏の海へと落下した。


 ――ドッポーン!!


 ぶくぶくぶく。さすがに暗くて何も見えない海の中で、俺は自分に抱きついているその子を抱えながら海面に上がった。


「――ぷはっ! おい大丈夫か!?」

「けほ! けほけほっ! んっ、ヘ、ヘーキ! 中学水泳部だったし! けほっ!」


 何度か咳き込んだその子は、小さくピースサインをしてニカッと笑った。

 それから急にキッと眉尻を上げると、俺のおでこにパチンとデコピンをしてくる。


「痛ぇ!?」

「ばか! おにーさんなにやってるワケ!? 飛び込み自殺なんて親に申し訳ないと思わないの!? 反省しろはんせー!」

「は、はぁ?」

「それに酒くさっ! なんかヤなことでもあったんだろうけど、だからって自殺なんてゼッタイしちゃダメ! まだ若いんだからこれからじゃん! しっかりしなよ!」


 その子があんまり真剣な顔で見てくるもんだから――俺は少しドキッとして、そしておかしくなって笑った。


「――はははははっ! 何言ってんだお前! 自殺なんて考えてねーよ」

「へ?」

「暑かったしむしゃくしゃしてたから、なんかサッパリしたかっただけ。俺もガキの頃水泳習ってたしな。つーか、冬ならともかく夏に海に飛び込んでも気持ちいいだけだろ。はー。良い感じに酒抜けそうだわ」


 そう言った俺を見て、その子は何度も目をパチクリとさせたあとでどっと笑い出した。


「――アハハハハ! なにそれじゃあたしの早とちりじゃん! 勝手に勘違いして慌てて走って飛びついてずぶ濡れになったってこと? アハハハばかみたい!」


 さっきの怒り顔からは一転、子供みたいに無邪気な顔で笑うその子はなぜかキラキラと輝いて見えた。


 その子は濡れた顔を拭いながら言う。


「あーおかし。ごめんねおにーさん、メーワクかけちゃって」

「マジで驚いたぞ。すげぇ勢いで飛びついてきてイノシシかと思ったわ」

「んふふっ! 猪突猛進タイプってよく言われる! あっあたしメイ。名字は朝比奈あさひなね。おにーさんは?」

「ん? ああ、俺は湊。悠木湊」

「何歳? 大学生?」

「22。今年就職したばっか」

「ふーん、やっぱ若いじゃん」

「そういうお前はいくつだよ。制服だし、高校生だろ?」

「あのさぁ、年上の人から“お前”って呼ばれるの上からってカンジでニガテなんだよね。だからメイにして」

「お、おう。悪い」

「ん。あたしは16だよ。こっちは今年高校デビューしたばっか!」


 ふふーんと自慢げに胸を張るメイ。

 クセのないロングの金髪は左右で結われてお下げになっており、睫毛は長く、その大きな瞳は少しばかり青っぽく見える。外国の血が入っているのだろうか。

 薄化粧の顔は少し童顔気味で、綺麗というよりは可愛いという表現が似合うタイプだ。日焼けのない白い肌は水を弾いて輝いており、半袖の白いブラウスを押し上げる胸部にかなりのボリュームがあるのはさっきからくっつかれているためよくわかる。ていうかめっちゃ気になっている。ブラウスがずぶ濡れでべったりなもんだから、その下のピンク色のものが……。


「ん? なんで目ぇそらしてるの?」

「いや……見えてっから……」


 もうそちらは見ずに答える俺。

 するとメイはキョトン顔で下を向き、すぐにじわじわとその顔が赤くなっていって、やがて「ふにゃー!」とケンカ中の猫みたいな声が響き渡った。



 ようやくジメジメとした梅雨が明け、ずいぶんと暑くなってきていた七月の初夏。


 悠木湊(オレ)は、こうして朝比奈メイ(カノジョ)と出会った。

本作をお読みくださりありがとうございます!

タイトル通りのイチャラブで甘々な青春模様を楽しんでくだされば幸いです。


「メイちゃん可愛い!」「もっとイチャイチャシーンを見たいわ!」などと思ってくださいましたら、ぜひぜひブックマークやリアクション、ご感想、また下記の【☆☆☆☆☆】から★でのご評価で応援していただけると執筆の大きな励みになります。★1つでもとっても嬉しいです!

よろしくお願い致します!

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