表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/15

消えない

何気なく吐いた一言が、本当になることがある。

消したつもりの言葉。 忘れたつもりの感情。 それらは本当に、なかったことになるのだろうか。

これは、 「軽い一言」が許されない場所に集められた人間たちの話。

どうか、最後まで見届けてほしいです。

沈黙が、重くのしかかる。

誰も動かない。

誰も、口を開かない。


ひめか「……ねぇ」

小さな声。

震えている。


ひめかはスマホを握りしめたまま、俯いていた。


ひめか「これ……ほんとに……」

言葉が続かない。


代わりに、画面をこちらに向ける。

そこに映っていたのは――


投稿画面。

短い一文。


『死にたい。誰か殺してくれないかな』


誰も何も言えなかった。

軽い言葉だった。


よくある、ただの愚痴。

でも――

今は違う。


ひめか「……違う、これ……」

ひめかの声が掠れる。


ひめか「そんなつもりじゃ……」


???「記録は、消えません。」


スピーカーの声が重なる。

ひめかがビクッと肩を震わせる。


ひめか「やめてよ……」


誰も動かない。

動けない。


つばさは目を逸らした。

めいは唇を噛んでいる。

りんは何も言えずに立ち尽くしている。

吉野は、ただ見ていた。

何もできないまま。


???「あなたの秘密はなんですか」


ひめか「死にたいと言った、でもあれは、、」


???「要望は、受理されました。」

一瞬、意味が分からなかった。


ひめか「……え?」


顔を上げる。

その表情が、ゆっくりと歪む。


ひめか「なに、それ……」


答えは来ない。

代わりに――


背後で、音がした。

足音。


ゆっくりと、近づいてくる。

全員の視線が、そちらに向く。


そこにいたのは――


知らない男。

黒い服。

謎のマスク姿。


ひめか「……やだ」

後ずさる。


ひめか「ちょっと、やめて……」

誰も動かない。

動けない。


ゆうやも、めいも、つばさも。

ただ見ている。


???「要望に基づき、執行します。」

その一言で、全てが理解できた。


ひめか「やだ、やだやだやだ――」


叫び声が響く。


男が、一歩踏み出す。


ひめかは逃げようとする。

でも、逃げ場はない。

壁にぶつかる。

手が震える。


ひめか「誰か……!」

助けを求める声。


でも――


誰も、動かない。

吉野は、視線を逸らした。


心臓の音がうるさい。

でも、足は動かない。

動けない。


ひめか「お願い……!」


その言葉の直後。


グサッ


心臓の音が、止まった。

静寂。


誰も、何も言えない。

ただ一つ。

分かってしまった。


これは、ゲームじゃない。


本当に――


死ぬ。


スピーカーが、静かに告げる。


???「証明されました、記録は消せません。」


その言葉が、やけに重く響いた。


ゆうや「そんなの、、ただの投稿だろ」


その瞬間スピーカーが淡々と返す


???「秘密に、軽いも重いもありません。」

ここまで読んでくれてありがとうございます。


ひめかの言葉は、きっと多くの人が一度は心の中で思ったことがあるものだと思います。 でもこの世界では、それすらも記録として扱われ、現実になる。


「ただの一言」で済まされるのか。 それとも、その一言には責任が伴うのか。


この物語は、その境界を描いていく話です。

ここから先、さらに残酷になります。 それでも大丈夫なら、ぜひ続きを読んでほしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ