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裏切り

逃げ場のない密室で、一番聞きたくない言葉が響く。

隠し通せると思っていたのは、自分だけだったのかもしれません。

「自白」の時間は、まだ始まったばかりです。


沈黙が、壊れる寸前だった。


誰も動けない。

でも、全員の視線は一つに集まっている。


ゆうやと、あみ。

めいの呼吸が荒い。

視線は、ずっとゆうやに向いたまま。


めい「ねぇ、、」

震える声。


でも、はっきりと響く。


めい「今の、、何」

答えを求める声。

逃げ場のない問い。


ゆうやは、口を開く。


でも――言葉が出ない。

あみは、何も言わない。

ただ、俯いている。


その沈黙が、

何よりの答えだった。


めい「、、、そっか」

小さく、呟く。

笑った。

壊れたみたいに。


めい「そっか、、」

繰り返す。


ゆうや「、、違う」

やっと出た言葉。

でも、遅い。


めい「何が違うの」

即座に返す。

その声に、もう迷いはない。


めい「全部、見えてるけど」

ゆうやは黙る。


言い訳が、浮かばない。

つばさが、横から口を挟む。


つばさ「ほら、言えよ」

淡々とした声。


つばさ「“正しく”さ」


その一言で、

空気がさらに冷える。


スピーカーが、重ねるように告げる。


???「“正しい自白”を推奨します。」


ゆうやの拳が、わずかに震える。


あみが、小さく息を吸った。


あみ「、、、私が」


全員が、あみを見る。

あみは顔を上げないまま、

言葉を続ける。


あみ「、、、私が、誘った」

静かな声。


でも、はっきりしている。


ゆうや「、、、おい」

反射的に止めようとする。

あみは止まらない。


あみ「ゆうやと、、関係を持った」


一瞬の沈黙。


その言葉が、

重く、落ちる。

めいの目が、完全に死んだ。


あみ「何回も」

追い打ち。

容赦のない事実。


ゆうや「やめろって、、」


あみ「バレないと思ってた」


ゆうやの声は届かない。

あみの方が、強い。


あみ「軽い気持ちで」


その一言で、

全てが終わる。


???「秘密に、軽いも重いもありません。」


スピーカーが、淡々と告げる。

あみの肩が、少しだけ揺れる。

でも、止まらない。


あみ「これで、いいんでしょ」


投げるような言葉。


スピーカーは、間を置いて――


???「、、確認しました。」


機械的に告げる。


???「一名の自白を受理しました。」


あみは、それ以上何も言わなかった。

ただ、静かに立っている。

その横で。

ゆうやが、崩れた。


ゆうや「、、、は?」

理解が追いついていない顔。


ゆうや「お前、、、なんで、、、」

あみは答えない。


一度も、ゆうやを見ない。

めいが、ゆっくり立ち上がる。


足取りは不安定。

でも、止まらない。

ゆうやの前まで歩く。


そして――


めい「、、、最低」

静かな声。

でも、今までで一番重い。

ゆうやは何も言えない。


めい「どこでこいつと知り合ったの」

その言葉を最後に、

視線を外す。


もう、見る価値もないみたいに。

スピーカーが、静かに告げる。


???「残り、三名です。」


その一言で、

全員が現実に引き戻される。

まだ、終わっていない。


むしろ――

ここからが、本番だ。

読んでいただきありがとうございます。


最も信じていた人に裏切られた瞬間、人は案外、笑ってしまうものかもしれません。

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