11話 満月の夜に
物語の進む日は突然と来た。
その日は、何ともない、いつもどうりの、日だと思っていた。
フランから、ふと思いもしない言葉を…
「ちょっといいかしら」
「どうした急に」
「お姉様は、貴方の到来を待ちわびてましたわ。運命を変えるものと、いいまして。貴方と、生活してる内に、なぜか、わかった気がしますの。貴方と、日々を過ごししてる内に、少しですけれど温かな気持ちになってきましたの」
頬を赤らめていた
「がらでもない事を言いましたわ、あとお姉様が、お呼びです。さっさと行きなさい」
『アリスが、呼んでいるようだ』
食堂で、待っているようなので行くことにした。
「今日は、時間ぴったりなのね」
アリスは、覚悟の決めたような顔で、話を始めた。
「最後のお願い、影時と戦い、力を認められなさい、それだけ」
『こっちも、生半可な気持ちでは、ダメそうだ』
「わかった」
今日は、満月だった。
森の中、そこには、博史と影時がいた。
「勇殿、お待ちしておりました」
「そっちの、覚悟は、できてるか」
「拙者の、覚悟は、すでにできております。が、始める前に、勇殿に伝えておくことがあります。それは、周防殿、いや、周防 彦良についてです。彼は、恐ろしい男です。剣を振る才を持ちながらも、魔法の才もある、と思ったら、獣の如くの様な動きをし、多くの才をお持ちです。けれども、目が死んでおるのです。生気がないといいましょうか。ですから、彼とは戦わぬ事を勧めます。では、これで」
あとは、言葉は、なかった。
静寂の中、勝負は、始まった。
登場人物紹介
周防 彦良
多くの才を持ちながらも、死んだ目をしている者




