第二十三話 大魔王の修羅場
大聖堂みたいな区画に横付けしてもらって、結界っぽいものをペチペチ叩いてみたら、パリンって割れた。
正義の味方の巨大ロボの秘密基地ってパリアーで守られてるけど、敵の巨大ロボの攻撃でバリアーがパリンって割れるのを見て、なんだかなーって思ってた。
結界っぽいのも同じようにパリンって割れて、なんだかなーって思った。
王女兼聖女兼痴女と取り巻きの一軍女子達がキーキー喚いているんだけど、ビンタする札束も無いし、それ以前に健全な服装に着替えてもらわないと近づきたくない。
どうしようかなあと思ってたら、勇者召喚の魔法陣からバチバチ火花が散り始めて、火を噴いたと思ったら、魔法陣の裂け目からノンちゃんが飛び出して来た。
セーラー服姿のノンちゃん。
人の性癖をアレコレ言うのは良くないけど、せっかくのイケメンが台無し。
何度見ても、立派な大胸筋。
強そう。
目があった瞬間、ノンちゃんが、すごい勢いでこっちに向かって走って来る。
王女兼聖女兼痴女と取り巻きの一軍女子が嬉しそうにノンちゃんに駆け寄って行ったんだけど、ボーリングのピンみたいに弾き飛ばしちゃった。
特にひどかったのが王女兼聖女兼痴女。
きりもみ回転して壁に激突して突き刺さってる。
チャーンス!
勇者が食べれたんだから聖女もいけるでしょ。
飛びついてくるノンちゃんを躱して、聖女を引っこ抜いて、グサっと取り出した心臓を食べやすいように小さく引き裂いて、口に突っ込んであげた。
無事に食べれたみたいで、半分、潰れてた聖女の頭が元通りになっていく。
良かったけど、良くない。
これだけ心臓をあげても、まだ死なない。
大魔王の残機はあと幾つあるんだろうと思ってたら、血を吐いた。
お、遂にキタか?
「ニイ。アタシのニイ。アタシだけのニイ」
ノンちゃんが、いつの間にか背後に立ってた。
自分の胸から剣先が飛び出してる。
ノンちゃんにあげた「友切り」の剣先。
「そうやって、ちょっとカワイイ女の子が居たら、すぐに心臓をあげちゃう悪いニイ」
ノンちゃんが背後から抱きしめてくる。
「死なないでニイ。でもアタシだけを見てくれないのなら殺す。ニイを殺してアタシも死ぬ」
うーん、死ぬのはいいんだけど、ノンちゃんは死んだらだめでしょ。
これ、どうしたらいいの?
『「友切り」は「友」しか切れません。アナタは死ねませんよ。続けてください』




