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第十二話 さすが邪神
どうしよう。
怖い、勇者が怖い。
ニイは頭を抱えて蹲っていた。
ニイは爆発できなかった。
もう、そろそろ死ぬ感じかなと思った時だった。
『なかなか良い見世物でした。上手に勇者の心を抉りましたね。卒業検定の検定印をあげます』
へえ、(仮)が外れて正式な魔王として爆発するのか。
邪神からの卒業のお祝いかなと思った。
『安心保険パックは教習中の特典です。魔王免許を取得したアナタは無保険で走り回る悪質な魔王ですよ』
爆発しないのか?
死ねないのか?
『どこも痛くないでしょ。治してあげましたからね』
最低だ。
きっと勇者が戻って来る。
そして、前向きでキラキラした価値観を押し付けてくる。
ウンザリだ。
馬鹿にされるのは慣れてる。
見下されるのも慣れてる。
でもニイのことを思って怒られるのは困る。
だって、ニイには期待や友情に応えることなんて出来ないから。
逃げようかと思った。
無理だ。
自分は逃げることさえ、きっと、失敗する。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
『死んだことにしたら良いじゃないですか。手伝ってあげますよ』




