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必要なこと

「よし、お前の無実を信じよう」


自白剤で話を聞いてみてもおかしな点はなかった。

だからネイトは信じてもいいだろう。


「それにしても厄介だ」


これで一から犯人を捜しださなければならなくなった。

さて、どう探したものか。


「もう一度あそこに行ってみるか」


多分もう迷うことはないだろう。ないはずだ。

もちろんネイトを出すようなことはしないつもりだが、場合によってはそれも必要かもしれない。


「心当たりはあるか?」


そうネイトに聞いてみた。

手がかりでもあれば楽に進める。


「うーん、あんまりないけど、多分魔人じゃないかな?」

「魔人?」

「うん、こういう操る能力は魔人特有のものだから」


なぜそれをネイトが使えるんだということをとりあえずは後回しにする。

魔人か。なんだか物騒な話になっているものだ。

何がどうなっているのかは分からないが、多分とても悪い方向に向かっている。


「魔人というのは何か特徴あるか?」

「姿自体はあまり人間と変わりません。角もありますがあれも隠せますね」

「またまた厄介な」

「まあ、でもその魔人は多分分かりますよ」

「は?」


今日何回驚いただろうか。

こいつに魔人と出会う機会があっただろうか?


「あなたも会っていますよ」

「まじか!」


いつだ、いつ会った?


「あの人ですよ、私たちに依頼してきたあの男です」

「は?あいつが?」


でも、村長と話しているところを見ると普通に村の順応しているように見えたぞ。

それが魔人?

あんなにネイトに恨みを持っていたのに?

意味が分からない。


「私があの人を消した時に大体分かりました」


ああ、アウルムの手を取ったときか。

こいつは基本的にあまり動かないが、多分嘘はつかない。

僕が何かを言えばしぶしぶだが説明はしてくれる。頭の中に残っていた言葉のせいかもしれない。


「でも、あいつが魔人か」


そうなれば話は早い。

さっさと話を聞くために連れてくるだけだ。

捕まえるだけならアウルムがどうにかできる。


「あれ?私もですか?」

「え?」

「え?」


あれ?なんだか行き違いのようなものがあったぞ。

てっきりここまでしたのだから一緒に行動してくれるものだと思っていた。


「ここで何かするならいいですけど、わざわざまたあんなところに戻りたくなんてありません。面倒くさいです」

「面倒臭いって」

「それに本来なら私たち関係ないじゃないですか。なんで一々そんなことしないといけないんですか」

「それは……」


確かにこいつが何かをする理由がなかった。むしろここまでよくやってくれたと思っている。

それでも一つ疑問があった。


「なあ、なんでお前はあの依頼を受けたんだ?」


本当はあの依頼もする必要なんてなかった。最初は僕が断ろうとさえしていた。

それがどうしてこいつは受けた?それがずっと疑問だった。

アウルムは険しい顔をした。


「必要なことだったんですよ」

「必要?何にだ」

「言いませんよ。そんなことをあなたに言う必要はない」


結局何も聞き出せなかった。

気にはなったが仕方ない。

それでも操っている奴に関しては分かったんだ。

後はどうとでもなる。

そんな楽観が僕にはあった。

さて、次は接触するやもしれません。

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