家族
本日2話投稿。
魔物たちと仲良くなって、しばらくするとお父さんが私のことをおかしいと思ったのかお父さんが私に最近どうしたって聞いてきたんだ。
まともそう?
お父さんはまともだよ。発情期以外はね。
で、私はお父さんに魔物のことを言ったの。別に隠すようなことでもないと思ったしね。
でもお父さんは慌てた。その子を連れてきて、とそう言った。
私はその子を連れてきてお父さんも魔物たちのところについていった。
なんだかビクつきながらついてきたことが面白かった。
それで魔物を見て、自分に攻撃しないが分かると安心して私の頭を撫でてくれた。
それから私とあの子は集落に魔物を呼んでも何も言われないようになった。
友好的にも接してくれたりもした。
私たちはただ無邪気に遊んでいるだけだった。
これからもずっとそれが続くものだと信じながら。
その願いが崩れたのは1年ほど前だった。
あの子は慌て始めた。
制御できなくなったって言ってたかな?
それであの子は泣きだしちゃったんだ。
「私の友達を返して」って。
それが誰に向けられた言葉か分からなくてなんだか悲しかった。
私はどうしたのって聞いた。
それであの子の気が紛れるならってそう思ってたんだ。
その子は泣きながら私に言った。
「誰かが私の友達を操っている」
そんなことを言った。
その声は悲痛に塗れて見るに堪えなかった。
私は何も言えなくて、ただ背中を擦っていた。
泣き止めばいいな、そんな風に思いながらずっと擦っていた。
それでもあの子は泣き止まなくて、こう言ったんだ。
「あの子たちを取り戻してくるって」
私は止めた。あの子からそれが危険なことだって分かっていたから。
これ以上あの子が傷つく姿なんて見てはいたくなかったから。
それでもあの子は私を見て一つ話をした。
あの子が村から捨てられた話だった。
親から見捨てられた話だった、
魔物が支えてくれた話だった。
それを聞いて私はなんだか泣きたくなった。
あの子の境遇が悲しかったというのもあるけれど、それよりもずっと私を泣きたい気分にさせたことがあった。
あの子は魔物を家族と思っていたことが分かったから。
私はそれが羨ましかったんだ。
それで思った。
ああ、私はこの子の家族でありたかったんだ。
それに気付いてもう私は何も言うことが出来なかった。
あの子がどこに行っても私はもうあの子を止めることはしなかった。
次からもとに戻ります。




