3 登校編
「とりあえず、後で理由を聞かせろよ」
「金ちゃんが好きなだけって言っているのに」
さっきからこんな感じの話しをしているが、何でか腕は組まれたままだ。話しがまるで進まない。それに、銀次の胸が腕を伝わっていて緊張する。
そんな会話をしているとバス停が見えてきた。でも、同じクラスのバカ3人組が居たじゃないか。
「よう!」
振り向く3人組は………俺の隣の銀次を見てから、俺の顔を見て般若になった!?
このパターンは冷やかしか?と言うアレではない。むしろ、俺の鼻の中に詰められたティッシュペーパーを見て怒っているようだ。
「オウ!ゴラッ!テメェ金ちゃんに何しやがったんだよ!」
ボンバーヘッドの山田が銀次に突っかかて来た!?すると………。
「金ちゃんの鼻の血は貴様でおじゃろう!?」
田代、扇子で銀次を叩こうとするな!!
「自分はお前を許さないと思います!」
丸………お前達は何でそんなにケンカっ早いんだよ!!
「ま、待て、お前ら!」
止めたが………3人組は聞かなかった。
「オウ!ゴラッ!スカート捲んぞ!」
「みせるでおじゃるよ」
「自分は身体検査をしようと思います!」
バカだ………この3人組はエロい顔が全面に出て、狂っている。
「お前ら、その辺にしろ。コイツは銀次だから」
刹那―――3人組は笑い出しやがった!?
「金ちゃんは面白いなー!山田的にはただのエロい女子高生にしか見えないっすよ!」
「そうでおじゃる。下着はレースですな」
「自分は違うと思います!むしろTバックだと思っています!」
ヤバいぞ………銀次がキレる……。
「なあ、銀次。コイツらは放っておいて………アレ?」
銀次が隣に居なかった?
「ギャー!!」
振り返ると山田が消えていた……!?
瞬間、俺の足を掴む何かが………山田!?
「金………ちゃん………」
「ヒッ―――!?」
ソコには血塗れでマンホールに叩きつけられた山田が倒れていた!?
「や、山田………ん?」
何か暗い………俺は上を見上げた。
「………田代!?」
田代が自分の赤いベルトで電柱に吊されていた!?もう………意識は無さそうだ………。
「金………ぢゃん……ダズゲデ……!」
また振り返ると、丸が銀次に頭を掴まれて、何度も塀にその頭を叩きつけられていた!?
死人が出る!?
「銀次!………いや、銀子ちゃん、待った!!」
返り血を浴びる、不敵な笑みの銀次がゆっくりと振り返った………!?
「金ちゃん、コイツらは後で追い詰めるね❤」
「………ほどほどに………」
俺は3人組を介抱してからバスを待って、そのバスに乗った………。
遅刻気味だったからバスには俺達以外には客が乗っていなかった。そして、俺と銀次は座席に座り、3人はその前で正座をさせられていた。
「で?お前達は何時も女子にあんな事をしてんの?」
「「「スイマセンでした!」」」
通路で土下座する3人の頭をパンプスで踏みつけて喜ぶ銀次は女王様みたいだ。いや、何時もの銀次だ。
「お前達は死んだら坊さんを呼んでやるからな。喜べ」
すると、実家の家業が寺の丸が、自分のスキンヘッドを指差して。
「自分は自前ですんで」
銀次はフッと笑みを浮かべる?
「丸………死ねやー!!」
銀次は飛び掛かり、丸をマウントで殴っていた………丸、南無さん!
「まあ、その辺にしておけよ」
「だって~、金ちゃん~❤」
スッゴい甘えた口調の銀次は本当の女の子みたいだけど、コイツは昔から男。アレが付いていたのは俺が良く知っている。でも、何で俺に甘える?ふざけているにしても、女の子に成るほど身体を張ってどうする?俺に告白したにしても、本気なのか?
うあー!分かんねぇー!銀次の考えが読めねぇー!!銀次はどうしちまったんだよ~!?
「なあ………銀次………!?」
スッゴい睨まれた!?
「丸を殺って良いよね?」
「待て!」
「金ちゃん、ホテルに行っちゃう?❤」
「い、や、無理だろ………」
話しを逸らされた………?
「入れられるよ❤」
俺は鼻血を流していた………3人も鼻血を流している。いや、殴られたからだろうな。
「なあ、銀次。お前は一体どうしちまったんだよ?」
困る俺に、銀次は首を傾げた。その仕草がカワイイ………俺はアウトだ。
「女の子に成ってって意味?」
「ああ。何で女になったんだ?」
「そうっすよ」
「我もそう思っていました」
山田と田代が問うが、2人は腹パンされて撃沈………。
「金ちゃん、分かっているでしょ?」
「な、何をだ!?」
俺が何かしたのか!?3人も俺を見ているし………いや、俺は何もしていないはずだ!
「金ちゃんは僕の………恋心に気付いているでしょ?」
ウインクする銀次に、俺だけではなく3人も驚いていた!?
「我は………コレがパワー・カップルとみたでおじゃるよ」
「山田は初めて見ました、男同士なんて!」
刹那、山田は殴られて撃沈!
出遅れた丸は………ニヘラと笑った。
「丸、キモいんだよ!!」
「ヘブシッ!!」
丸は殴られて撃沈した。
「田代、お前も死ぬ?」
「我はその男気がドコのコンビニに売っているか分かりません!」
土下座して謝る田代は、パンプスの先端でグリグリされていた。
性格が悪い………まさか、心まで!
「金ちゃん、どうしたの?」
ニッコリ笑う銀次に心を読まれたか!?
「銀次、どうしちまったんだよ?」
すると、ムッとなった銀次。
「もう、知らない!」
気に入らなかったんだろうな。俺の答えが。気持は分かるが、何で俺なんだ?
そして、そのまま学校までダンマリをキメ込んだ………俺が何をしたんだよ?




