25 甘い弁当?
俺は昼休みの時間に小太郎と話をしていた。飯を食う予定だが、今日は母ちゃんが作っていない。
「マーチンが?他のクラスの連中も呼ぶか?」
「いや、小太郎。出来ればこのクラスだけで解決をしたい」
「そうか、金ちゃん。そう言や、面白い話があるぜ」
「なんだ?教えてくれ小太郎」
「マーチンは孤立しているらしいぜ。まあ、そんな感じの話って思ってくれ」
「どう言う事だ?」
「三山って奴が倉庫に至たろ?ソイツが絡んでいるから………らしいな」
小太郎は意味深な言い方をした?
「絡んでいる………田代!」
焼きそばパンを食いながら田代がやって来た。
「金ちゃん、どうしたでおじゃるよ?」
「なあ、田代。お前の方にマーチンの情報は入っているか?」
「入っているでごじゃるよ。でも、根も葉もない物ばかりでおじゃるけど、それでよろしいのなら、ありますぞよ」
「それでも良い。田代、その中でも、三山って奴とマーチンの件の話はないか?」
田代は深く考え…………頷きながら、人差し指を上げた。
「1つだけなら、確証はないですがありますぞよ」
「教えてくれ」
何でも良い………今は情報が必要だ。それも、あればあるほどに。
「嘘か誠かは存じ上げますが、三山とマーチンが手を組んだのは、何でも高校の3年を倒すらしいですぞ」
俺は小太郎と見合って頷く。
「………もめるな」
「だな。金ちゃん、コレは大事だぞ。早く処理しないと、巻き込まれる」
俺は銀次を見たが………ナナ達と仲良くしていた。余り………巻き込みたくないな。
「1つ言う。俺達だけで殺るぞ」
皆は無言で頷いていた。
❤❤❤
昼飯は………銀次の手作り弁当だったが、クラスの連中はニタニタしているのが腹立ったぞ。
「なあ、銀次さん?コレは………?」
弁当にはハートマークの物が沢山あって………ピンクのお弁当箱。俺のドカ弁を母ちゃんが作んなかった理由が分かった。
「カワイイでしょ?」
「………………はい」
最後に答えて、俺は食べ始めたが……全体的に甘い。俺は塩っ辛い方が好きだ。なのに、甘い物を甘い空間で食うのは………地獄だな。皆は………クソッ!笑ってやがる!
そこに小太郎がパンを食いながら近づいて来た。しかもニタニタしている。
「金ちゃん、愛妻弁当か?」
「小太郎、何か言ったか?」
さすがに俺の声………?いや、俺の殺気に引いていた。
「いやいや、愛妻弁当は目立つからな。良かったじゃん。銀ちゃんの愛が入ってんだからさ」
銀次の後ろに隠れても言う姿に俺はイラついていた。でも、銀次の表情?いや手で口元を隠して照れている銀次。
「もう❤ヤダッ❤恥ずかしい❤❤❤」
言って、銀次が照れ隠しで小太郎を叩くと………小太郎が飛んだ!?
パワーあり過ぎんだろ!?でも、いい気味だな。
「小太郎、生きてっか?」
「だ………大丈夫だ………」
KOしちまったよ………田代達が小太郎を保健室に運んで行った………。
そんでも、続く!
俺の箸が進んでいないから、銀次が自分の箸で俺の弁当から卵焼きをつまんだ。
「はい、まずは卵焼き。金ちゃんの好きな甘いやつだよ❤❤」
そして、俺の口に入れた………周りが拍手や黄色い歓声が上がった………。
俺は無視をして………甘い。そう、色んな意味でな。
そこに丸が近づいて来た?
「甘です!!甘にしか自分には見えません!!―――ンベシッ!?」
俺の前で丸の腹に銀次の拳が入った………一発KOで、山田に運ばれていく………その内死人が出るな。
そうやってメシを食ったが………もう疲れる。
「金ちゃん、どうだった?」
「………美味しかった」
あれから俺は弁当の中身を全部食ったが………恥ずかしいな。
だから、それしか言えなかった。むしろ、何で女にモテないのに男にはモテる?それより、他にも問題が山積してんのに、コイツは何でこんなに余裕があるんだ?まあ、俺も余裕なんだが………。
「金ちゃん?」
突然、俺の背中に椿が抱きついて来た?
「な、なんだ?」
いったい、椿はどうしたんだ?
「ナナの事………ありがとうね」
そして、俺と銀次の隣に座り。
「銀ちゃんの弁当は美味しかった?」
最初の言葉を掻き消すかの様に、後半の弁当の話しの時の方が大きかったのは………余計な事を聞くもんじゃねぇよな。俺は話を変えた。
「何を言っている?銀次は昔から器用だから、親父譲りの料理が出来んだよ」
「そうか………そうだよね」
言って、椿は嬉しそうに………少し大人な笑みを浮かべて離れた………。
離れると、俺は銀次に話をする。
「銀次、後で2年のクラスに行くぞ」
「どうするの?」
弁当箱を片付けながら言う銀次は、何も言わなくても分かっていると言いた気だった。
だが、俺の言葉はその予想通りだった。
「マーチンじゃないぞ」
「じゃあ、2年一組の「清水先輩の所に行かないとね」
やっぱり分かってんな。さすがは銀次だよな。
「そうだ。「清水先輩」の所だ」
「 嗾 けるの?」
「正解。って言うか、マーチンは2年の先輩の敵になるだろうな。まあ、今でも半分は敵だがな」
「面白そうだね」
「だろ?そうすりゃ、2年も変わんだろ」
「勢力図がね」
俺と銀次は不適な笑みを浮かべた。
そう、俺達は好き好んでケンカをしてきた訳じゃない。まあ、半分は趣味も入っていたが………。
3年は俺達を相手にしていないが、2年は3つに別れている。1つ目はマーチンのグループ。コイツ等は学校全体を変えようとしている上に、俺達を目の敵にしている。
2つ目は無所属のグループ。コイツ等は何も相手にしないし、来るならやってやるタイプのグループだ。統率がケンカの時には出来ているから、俺達とも敵対はしていたり、しなかったりしている。
3つ目は、清水先輩を中心にしたグループ。本人はグループを組む気は無かったが、象徴として立たされている。もちろん、清水先輩はまとめ役としても人望も厚い、そして、銀次の姉ちゃんの親友なんだ。だから、話をしに行くのも楽なんだ。
まあ、入学前から手を貸せって清水先輩には言われていた。確かに2年には沢山の強い奴は居るが、清水先輩には俺でも適わない。強いんではなく、やりにくいんだけどな。
でも、3年から2年の支配を任されているのは知っている。そして、次は俺達だ。だから道筋を作って、安定させたいのは、3年の頭の願いなんだろうな。
俺達は2年のクラスに向かった………。




