12 今は待ってくれ!
単車でかっ飛ばしていた俺は、銀次の行動にドギマギしていたし、それ以上に銀次の行動の事を考えていた。
でも、好きになるって身体の関係だけなのか?
途中でコンビニに寄った俺は、店の中から出て来た苺と冴に出くわした。
「金ちゃん、どうしたの?こんな所で?」
「あーし達に会いに来たの?」
「苺、冴、2人に聞きたいことがある」
もう、なり振り構ってられん俺は、2人と駐車場に座った。
「金ちゃん、どうしたの?」
「あーし達に分かる事?」
困ったな………余り言うべきではないだろうが、2人は何か知っているだろうし、バカな俺よりも少し分かるかもしれねぇ。なら聞くしかないよな?
「銀次の事だ」
「どうしたん?」
冴は興味津々に顔を近付けて来た!?銀次とのキスの事を思い出しちまったよ!
「冴、ちっと近い」
言うと、冴は離れてくれた。
「実は、銀次の身体の事なんだが………もし、好きな奴の為にだったら性別をも変えられるのか?」
冴と苺は顔を見合わせて………頷いた。何か分かったのか?
「あーしの知る限り、心の問題だと思う。それに思い立ったらって言うやつ」
「苺もそう思うかな?だって、好きなんだから自分を変えてでもって思うんじゃない?愛があればって言うことだよ」
なる程な………確かに、思い立ったら………そんな奴だっているか。
「それに、銀ちゃんは女の子に成りたいって昔から言っていたし。あーしの知る限りではタイミングが金ちゃんの事が好きになったのと重なっただけだと思うけど」
「苺もそう思う。それより、そろそろ椿も来るから、あの娘に聞いてみなよ」
「ああ、後で聞いてみるよ」
「今で良いよ、金ちゃん」
振り返ると椿が立っていた。
「余り夜に出歩くもんじゃねえぞ」
「金ちゃんだって遊んでんじゃん」
笑う椿に皆が笑った。
「それより金ちゃん。銀ちゃんはどうしたの?何時もなら一緒に居たじゃん?」
「いや、色々あってな」
椿は鋭いな。
「何?キスでもしたって話し?」
「椿!?何でその事を!?」
俺は銀次の事を黙っていたのに、それを言っちゃうのかよ!?
「だって、今回キスをするって予告をしていたもん」
「苺も知っている」
「あーしも!」
何だよ、皆知っているのかよ!
「いや、それより………銀次が俺を好きだって言うが………それも知っていたのか?」
知っているのは分かっている。だから俺の声は震えていた………。
「金ちゃん、女の子ってね、好きになったら何でも出来るんだよ」
椿は俺が次に聞こうとした、何で女に成ったのかを答えてきた!?
「でも、銀次は男だったんだぞ!?」
「心は女だよ」
椿の答えに、俺は冴や苺を見るが、2人は無言で頷いた………。
「他の皆は知っているのか………?」
「あーしの知る限り、丸達3人以外は皆知っていると思うし」
「苺も、それは小学生の時から知っていた」
俺は………夜空を仰ぐ………と、そこに誰かが立っていた!?
「銀次!?」
「金ちゃん、さっきはご免ね」
涙ぐむ銀次………俺はすぐに向き直って、銀次の前に立った。
でも、その銀次は椿達3人を見た。
「椿、冴、苺、ありがとうね」
手にはスマホ………呼んでいたのか?銀次が俺を探していたかだな?
「銀ちゃん、あーしが言うのも何だけど、苺と椿を連れて店の中に居るから、2人で少し話しをしたら?」
「うん、冴。金ちゃん、それでいい?」
「………ああ、分かった」
俺と銀次は店の裏に移動した……。
「なあ、銀次の気持を分かってやれなくて御免な」
「コッチこそ………突然だったから驚かせてご免ね」
「何て言や良いのか分かんねぇけど、銀次は美人になったよ。いや!もちろん昔からカワイイと思っていた!」
銀次は………笑っていた?
「嬉しいけど、金ちゃんが焦っているのがカワイイ❤」
「そうか………なら、良いんだけどよ」
「女の子になって分かった事があるの」
「それは………何だ?」
「金ちゃんの事が大好き何だって実感したこと。それが嬉しいの」
「身体の負担だって大変なんだろ?」
「うん………。でも、それ以上に金ちゃんが好きなのが嬉しいの❤」
「熱いね~、次は何をするのかな?」
男3人に女が2人の団体さん………ケンカを売っているのが分かる言い分だが………銀次を見るとメンチを切っていたー!?あっ!?今は銀次も女の子だから、この2人の女も殴れるな。
「アーン?何をこの女はメンチ切ってんの!」
「やっちゃってよ!」
終わったなこの5人組。
でも、今は俺の番かな?俺は目の前の一番バカそうな男の胸ぐらを掴んで引き寄せた。
「んじゃ、俺が相手してやるから、掛かってこい」
すると男は焦りだした?
「お、オイオイ、コイツ怖ぇ。なあ?」
すぐに仲間に同意を求める相手が、更に雑魚に見える………ムカつくから一撃で沈めてやろう。
そんな俺が拳を使う前に、いきなり銀次が男の顔面に拳を叩き込んでいた!?そして、一撃で撃沈………。
俺の出番が………。
「テメェ!このアマ何をしやがる!?」
他の男が銀次を殴ろうとしたから、俺はその男の拳を手で止めた。
「お前の相手は俺だろ?」
言って、男の腹にパンチを決めた。そして、もう一度は顔に………もう、男は動かなかった。
弱すぎだろ?
残りのを………椿達が男1人と女2人に拳を叩き込んでいた。
「金ちゃん、コイツ等もっとシメて良い!?」
「さっき、あーし達を煽った奴だし!」
椿達はキレているよ………何で俺の周りは血の気の多い奴ばかりなんだろうな………笑えてくる。
「好きにしろ」
椿達は蹴りまくる………。この5人組が乗っていたのは、改造したワンボックスカー………タオルで拳を巻くと俺は窓を叩き割っていく………。
「風通しが良くなったら頭も冷えんだろ。コレで許してやれ」
すると、銀次達は………聞いてねぇ。5人をこれでもかって程にボコボコにしている。
仕方ねえ。
「警察だ!!」
言うと、俺よりも先に単車に乗っていた!?早っ!?
「金ちゃん、早く!」
銀次達に言われて、俺は単車に乗ってエンジンを掛けた………。




