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レジェンド探偵 ASAKURA ~俺のハードボイルドに触れると火傷するぜ(俺が)~  作者: Sakamoto9


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第72話 定義?

「アタシ、それにします。」


「オレもそれにしようかな。」


オレンジ色のミックスジュースの入ったカップを受け取って、早速飲んでみる。


「お、このとろみがネクターっぽくて美味いな。」


「うん? ネクターって?」


「あぁ、こういう食感、いや、喉ごし? そういう缶ジュースがあるんだよ。」


「へぇ、貴方の世界ではジュースが缶に入ってるんだ。」


「あぁ、乾パンだって、おでんだって、ラーメンだって缶に入ってるぞ。なんならおもちゃの缶詰もあるからな。」


「おもちゃは缶に入れなくても腐らないでしょ? 変なの。」


「・・まぁ、うん。缶である必要は特には無いな。 ただ、これは金なら1枚、銀なら5枚集めないと貰えないし、特に銀は最後の1枚がなかなか出ないんだ。」


「は? 銀の最後の1枚?」


「あ、いや、なんでもない。」


「さ、次はどうしようかな。 定番のチーズパイか、ちょっと変化球ってことで蒸し団子にしようかな?」


「蒸し団子ってのも朝の定番なのか?」


「そうね、朝食の定番ってことじゃないけど、軽食の定番って感じかな。」


「それなら、その蒸し団子っての食べようぜ。オレはまだ食べたことないからさ。」


「了解、それならこっちだね。」


ネコ娘が市場の細道を進んでいく。 こいつ、結構市場に詳しくなったんだな。


「ほら、ここだよ。」


ネコ娘が指さす先には、店先に湯気を上げる蒸籠が2つ並んでいた。


「ほぉ、なんだか食欲をそそられるな。 うん?香草の香りもするぞ?」


「そうそう、蒸し団子って、基本は肉、野菜、香草が入ってて、それぞれの店の調合と味があるのよ。だから食べ比べが面白んだよ。」


「あ、甘いものじゃないのか。 団子っていうから、あんことか入ってるのかと思ったよ。」


「うーん、甘いものではないかな、おやつ系ね。 ま、食べてみた方が早いわよね。 蒸し団子2つ下さい。」


熱々の蒸し団子を受け取った。


「結構ズッシリしてるんだな。こりゃボリュームありそうだ。」


ネコ娘は蒸し団子をパカっと半分に割って、フーフーしながらかぶりついた。


周囲で食べる人たちを見ても皆半分に割って食べてる。


まぁ、そのままじゃ熱いし、逆に食べづらいだろうな。


パカっと半分に割ってみる。


肉と野菜って、餃子みたいなのをイメージしてたけど、どっちかって言うと、肉団子みたいな感じだな。 まぁ、喰ってみるか。


ガブっと。


あれ?想像より柔らかい。 見た目肉団子なのに、ちょっと堅めの豆腐みたいなフワフワさだぞ。


「へぇ、これは想像してたのより全然美味いな。」


「ね、これ良いよね。香草が良いアクセントになってるよ。」


ミックスジュースと蒸し団子を平らげた後は、自然と市場の噴水へ向かって歩いていた。 少しでも身体を動かした方が消化が進むぞっていう本能なのかも。


「ねぇ、今日はヴァルトベルクの門の方まで行ってみない?」


「門? 何かあるのか?」


「別に何もないよ。ただ、この辺とか宮殿の周りは大体歩いたから、違うところに行ってみようって思っただけだよ。」


「ふうん、まぁ、確かにずっと同じ所にいてもしょうがないしな。よし、行ってみようか。」


ネコ娘と門へ続くメインストリートを歩く。


「こうやって、男女で一緒にどこかへ出かけるのって、デートみたいだね。」


「ふわぁ? キミ、なに言い出すんだ? 仕事だろ、仕事。」


「え? なんでそんなに慌てたの? もしかして、デート初めて?」


「あのな、オレ達みたいな仕事は、プライベートでも気が抜けない、だから異性と出歩くなんて危険率の高くなることは極力さけるべきで、したい、とか、したくない、とかじゃなくてだな・・。」


「要するに、初めてなんでしょ?」


「だから違うって。」


「アタシも初めてだよ。」


「はぁぁ? 何言ってんだ? だからデートじゃないだろって。」


「まぁ、アタシの場合、貴方と脱獄するまで、鉄格子の外を歩いたのがなかったけどね。だから、今は毎日楽しいんだ。 デートだって、本で読んだだけだったからね、実際やってみると楽しいね。」


「あぁ、そうだったな。 いや、だから、これはデートじゃないって。キミはデートって何だと思ってるんだ?」


「男女で一緒に出掛けることでしょ? 違うの? 他になにかあるの? 人と話しながら歩いたり、食事したり、って楽しいもんね。」


「・・いや、うん、そうだな。 ただ、デートっていうと、その、ただ単純に一緒に出掛けるってことじゃなくて、その理由というか、なぜ一緒に居たいのかってところが肝心な部分だからな。」


「え? どういう意味?」


「え? そこ知らないでデートって言ってたのか?」


「うん。本で読んだ通り、男女で出かける外出イベントでしょ?」


「・・・そういう理解だったか。 それはな、行動自体はそうなんだけど、主旨としては、好意を持ってる男女が一緒に過ごすってことがデートの定義なんだぞ。」


「えー、そうなの! じゃ、全然デートじゃないじゃないの。」


「だから、さっきからそう言ってるだろ。」


「よしっ、デート取り消し、任務継続!」


「そういうことだ。」

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