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レジェンド探偵 ASAKURA ~俺のハードボイルドに触れると火傷するぜ(俺が)~  作者: Sakamoto9


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111/131

第111話 琥珀

「へぇ、キャベツとベーコンの温サラダだって。これ、おいしそう。」


「野菜は食べなきゃダメだからな。よし、それ貰おう。」


「この、川魚の南蛮漬けも良い香りだわ。頼んで良い?」


「あぁ、喰いたいものあったらドンドン頼んでくれ。」


「じゃ、頼んじゃうよ。 あ、この森茸とソーセージのソテーも良いな。」


「なんだよ、端から全部オーダーする勢いだな。 鍋も来るんだぞ?」


「そうだね、今は、この3つだけにしとこうか。」


大皿料理を3品オーダーして、席に戻ると、ビールのジョッキが2つ置かれていた。


「じゃぁ、始めましょうか。 かんぱい。」


「乾杯。」


「料理お待たせしました。 牛鍋と魚介鍋です。 大皿料理もすぐ持ってきますんで。」


厚手の飴色をした大き目の丼が2つ出てきた。


「えぇと、こっちが牛鍋よね。はい。」


ネコ娘が牛鍋の丼をオレの前に動かした。


「それじゃ、最初はエビからね。」


ネコ娘はニコニコしながら丼からエビを取り出して、手でエビの殻を剝き始めた。


小さなお玉みたいなレンゲで牛鍋を食べる。


「お、これ、豆腐みたいなのが入ってるな。 味が染み染みで、悪くないぞ。」


「アタシの魚介鍋もトマト風味が美味しいわ。」


「これは、鍋っていうより、煮込みみたいな感じだな。」


「そうよね、アタシもそう思った、具材の多い煮込み。 具材の種類が多いのに、それぞれの具材の味がちゃんとして、他と喧嘩したりしてないのよね。」


「料理お待たせしました。キャベツとベーコンの温サラダ、川魚の南蛮漬け、森茸とソーセージのソテーです。」


「あ、アタシ、ビールお代わりください。」


「オレもお代わり貰おう。」


鍋料理の盛り付けが多かったのか、すでにお腹がパンパンになってきてる。


「案外、量が多かったな。」


「うん。アタシも結構お腹きついよ。」


「それじゃ、食べ物は終わりってことで、飲む店でも探してみるか?」


「いいわね、賛成。」


『釜守』を出て、更に奥の道へ向かって歩く。


「こっちだ。」


角を左に曲がる。


「貴方のなんとかアンテナがそう言ってるの?」


「いや、まだ何も感じないな。ただ、良い店がある場所ってのは、周囲の環境も良くなるもんなのさ、だから、こっちなんだよ。」


「ふうん。」


「ほら、あそこなんかどうだ。」


小さなガス灯が一つ、入り口をうっすらと照らしている店がある。


「へぇ、『琥珀』ですって、なんの店なのかしら?」


「さぁな。行ってみればわかるだろ。迷わず行けよ、行けばわかるさ。」


ギィッ。


ドアを開ける。


店内はカウンター席とボックス席が3つ。 典型的なスナックのようだ。


「いらっしゃい、お二人?」


細身で眼鏡の女性がカウンターの中から声をかける。


「あぁ、2人だ。」


「カウンターで良いかしら? こっち、どうぞ。」


白いカウンターの端の方へ座った。


「オレはバーボン、ロックで頼む。」


「それじゃ、アタシも同じもの下さい。」


すぐにカウンターにロックグラスが出てきて、バーボンが注がれる。


「これ、つまんでちょうだい。」


小皿にカラカラの実のローストが入っていた。


「じゃ・・うーんと、何に乾杯すれば良いかな。 あ、バーボンに乾杯。」


「なんだそりゃ、・・かんぱい。」


カチンっ


厚手のロックグラスが軽くぶつかる音が響く。


「ふぅ、やっぱりこういう店で飲むバーボン・ロックが落ち着くな。」


「お客さんたち、ウチ、初めてよね?」


女性がこちらを見てる。


「うん。昨日からこの街に泊ってるの。」


「あら、そうだったの。この街は国境の街だから、珍しいものが多いでしょ。」


「市場で風織と調べ箱と香り袋を買ったの。 どれも素敵だわ。」


「あら、私も風織のスカーフ使ってるのよ。 サラサラしてて気持ちが良いのよね。 ただ、ちょっとお値段がね・・。 フフフ。」


「そうなんですよね、でも、アタシは、ね。」


ネコ娘と女性がこちらを見て笑った。


「うん? なんだ? 2人して。」


「別にー。やっぱりレジェンド探偵さんって素敵だなーって話してたのよ。」


「あら? レジェンド探偵さんって、お客さんたち、探偵さんなの?」


「えぇ、こちらのお方こそ、ハードボイルドでダンディな、人呼んで、レジェンド探偵さまなのよ。」


「良く分からないけど、凄い方なのね。 で、お嬢さんは?」


「お嬢さんなんて・・。 アタシは、その助手のニーニャ。」


「あらあら、今日は凄いお客様をお迎えしちゃったみたいね。 私はママのミユキ、よろしくね。」


「ミユキママ、どうかな、一杯付き合ってもらえないか?」


「あら、ありがとう。それじゃ、私はレモンサワーを頂いても良いかしら?」


「あぁ、もちろん。」


ママが背の高いグラスに入ったレモンサワーを持ち上げた。


「あ、そうだ、折角だから皆さんも一緒にどうかしら?」


ママがカウンターの先客3人に声をかけた。


「こちら、レジェンド探偵さんと助手のニーニャさん。 あちらはガロンさん、こちらはミックさんとボルトさん。 ようこそ、ゲートの街へ、乾杯。」


「かんぱーい。」

「乾杯。」

「よろしく。」

「いらっしゃい。」

「ようこそ。」

「乾杯。」

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