アナスタシアという人4
「方針とかその前に色々聞きたいことがあって…いいかな?」
特に師匠のことについて詳しく知りたい。
「うむ?まあ構わぬが…。」
「ありがと。聞きたいのは師匠のことについてなんだけど、良いかな?そういえば私のことばっかりで師匠のこと全然知らなかったなって思って。」
これは紛れもない事実。
今まではいっぱいいっぱいで心にゆとりがなかっただけだけど。
「わしのことかの?ほほぉ?そうかそうか、わしのことを知りたいのか!」
分かりやすくにやけ顔になりながら師匠はくねくねと身体を捻らせていた。
「……別にお付き合いする上でもっと知りたいとかじゃないからね?」
あまりの気持ち悪い動きにジト目を師匠に送りながら私は呆れていた。
「うむうむわかっておるわかっておる、巷で噂の例のアレなんじゃろう?」
「は?どういうこと?」
「つんでれ、とか言われとったのぅ。」
「全然違うけど!!?」
好意的解釈も甚だしい!
「隠さなくても良いぞ?」
「は?」
「す、すまぬ」
「師匠が真面目にやらないと、進まないからね?」
「わ、分かったぞ斬子。」
私が本気で冷たいオーラを出しているのを察知した師匠は縮こまりながら目を逸らす。
ふざけるのは余裕がある時にだけして欲しい。
「で、まずはなんだけど…師匠ってホントに何者なの?なんかすごい人達のこと良く知ってる、みたいな感じだし…。」
いくら想像しても分からない。
7人しかいないSランクの最初の到達者だったり、さっきのノーブルって凄い人を当たり前のように使ってるし…。
「なはは…まあ気になるじゃろうのぉ…。」
師匠は少し言いにくそうな、かと言って言いたくないわけではないような、そんな雰囲気をしていた。
「うん。教えてほしい。」
「……そうじゃのぅ。どこから話したものか…。あまり長話になっても動きにくくなるしの。まあ簡単に話すとするかの。」
「早く、早く。」
「そないせかさんでもすぐに話すわい。わしは人類初の成功例、と言った方が適切じゃな。」
「成功例?…なんの?」
「完全なる生命体じゃ。」
「は?」
間抜けな声が出た。
いやいや、意味がわからなすぎでしょ。




