秩序の始まり2
神は手始めに1人目を創った。
神はこれからな事を考えて、固有名をつけることにした。
名前はジャン。
外なる世界のナンバーズを少し文字っただけだが、深く考えなくとも良いだろう。
そういう風に考えたためである。
まるで自分の生き写しのような容姿や体型にして、コピーを創り出した。
赤色の短髪で、鋭い目付きにほとんど動くことのない表情。
細身な身体付きではあるが、程よく筋肉がついており意外としっかりとした出立ちだ。
ジャンに魂を与え、神はコミュニケーションを図ろうとした。
しかし、それは上手くはいかなかった。
何故なら2人とも何をどうしたら良いのか分からない、というのが正直なところだった。
神は自分から信号を送ることは出来るが、ジャンの方から何かを受信することは出来ない。
実験したは良いものの、これでは先に進まないではないか。
神はそう考えた。
これまでみたいに観察するだけの日々を過ごすのも良いかもしれない。
などと考えていたが、その時ジャンが動いた。
口を開き言葉を発したのだ。
それは神にとってとてつもなく衝撃的なことだったという。
私と同じ構造を持って作ったモノが音を出している。
今まで必要がなかったが故に神は感動したという。
そう、彼は必要に迫られたがためにそうすることが出来た。
意思疎通のための方法を編み出すことが出来た。
これほど面白いことはあるだろうか。
そう、これこそが進化。
ジャンが見せたこの世界に於いて人類最初の奇跡だった。
それから神とジャンは2人で語り合った。
神は思った。
種族同士の交流はなんて楽しいのだろうと。
感動していた。
こうして世界の一つの事柄として言葉を用いた交流。
この世界においての言語が生まれたのだという。
そして、ジャンはふと神に言ったそうだ。
あなたの名前はなんだ?と。
神は悩んだ。
自分に名前など必要なかった故にあろうはずがない。
悩んだ末に答えた。
アースと。
外なら世界の星の名を口にしていたのだ。
こうして神にも固有名詞がついたのだった。




