師匠と冒険と修行と13
「うむ、やはりか。」
しかし、帰ってきた反応は予想とは大分異なっていた。
「やはり……って……?」
「わしがお主を冒険に誘った時になんと言うたか覚えとるかの?」
「えっと……。」
確か目について何か言ってた……よね?
「出てこんかの?」
「メイビスに、似てる……とか?」
「正解じゃ。実はのぅ…メイビスの称号にも魔の体質があるのじゃ。」
「えっ!!?」
初めて聞く新事実に私は驚き目を見開いた。
メイビスが私と同じ……!?
「うむ、見える人には見えるのじゃが、目ん玉の周りにオーラが出ておった。わしとてかなり集中してジッと目を見んとわからんレベルじゃ。一般人にはまず見えんはずじゃ。」
「そ、そうなんだ…。」
未だに動揺が隠しきれずに、顔が強張る。
でも、魔の体質のことをアナスタシアはまず間違いなく深く知っている。
それならば今落ち着いてしっかり聞かなきゃいけない。
私は2度深呼吸してから、目をギュッと瞑ってからパッと目を開けてアナスタシアを見つめた。
そうしたら少しは冷静になれると思ったからだ。
「……ふむ、落ち着いたかの?」
「うん。続けていいよ。」
アナスタシアはその様子を見て、穏やかじゃない私の心を察したのか静かに待っていてくれていた。
「うむ。何となくじゃが、魔の体質については少しだけわかっておる。色々とあるんじゃろうが、わしが知っておる中で特徴的なのは周囲への影響力じゃな。」
「影響力?」
「そうじゃ。その体質の人が何かをすると必ずと言って良いほど周りの人間に何らかの影響をもたらすのじゃ。」
「……そうなの?」
正直そんなこと言われてもまるで心当たりがなかった。
「それはあれじゃろ。お主自身何かをしようという気がなかっただけの話じゃと思うがの。」
「う…そうかも……。」
というかそうだと思う。
「ふむ、細かい事は全く分かっておらんが、その影響力の及ばない人物もおる。例えばわしとかじゃが……その理由は分かっとらん。オーラが見えるのは関係ないみたいじゃしのぅ。」
「ふーん。じゃあ今回のことで何か影響あったのかな?」
私は冒険者になると決めて、そう行動した。
それならそれに対してなんらかの影響はあるんじゃないのかな?
「それに関しては確認しておる。まだわしのところには来ておらんが、クレアリーナ王国の方にわしの信頼しとる密偵を向かわせたからのぅ……。」
「え、なにそれ怖い。」
ていうか教えて欲しかった。
そしたらこんな不安な思いをしなくても済んだのに……。




