師匠と冒険と修行と7
「斬子。面倒じゃが飯の前にギルドへ行くぞ。」
「わ、わかった。」
少し困惑しながらもついていく。
私ってこんなに適応力低かったかな?
一度心が壊されちゃうと色々と変わってしまうみたいだ。
だけど私は今の少し情けない自分を実はそれほど嫌いじゃなかった。
確かに前回は強がれる自分、どんな時でも冷静になれる自分。
周りから見たらこっちの方が良いのかもしれない。
でも、私の心は以前より明らかに透き通ってるように感じた。
とても軽い。
そんなことを思っていると、大きな一つの建物の前に着いた。
「ここが冒険者ギルドってところ……?」
大きな時計台にしか見えなかった。
「うむ。ここでお主の冒険者登録及び、身分証の発行を行う。すまんの、わしも身分証のことをすっかり忘れておったわい。」
「あ、うん。謝ることではないと思うけど……。」
私は大きな時計台を見上げながら適当に返事をした。
「物珍しそうな顔をしておるのぅ?」
「え?…うーん、そうかも。」
「まぁギルドを見るのは初めてじゃろうからな。仕方あるまいて。」
アナスタシアはそう言いながらスタスタと中へ入っていく。
「そうかな……。」
私が思い描いてたのはもっと小さくて物騒な雰囲気みたいなイメージだったし、確かにそうなのかも?
アナスタシアの後を追う。
中はさらに綺麗な場所だったので尚更驚いて固まってしまうことになった。
「何をしておる?はよぅ来んか。」
「……。」
「何をそんなに驚いておる。」
「え?ちょ、ちょっと……!」
アナスタシアは固まっていた私の腕を掴んではぐいぐいと引っ張っていく。
抵抗するもなくただ困惑しながら引っ張られていく私は足がもつれそうになりながらも、何とかこけないようにするのが精一杯だった。




