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怨讐の拷問塔  作者: ころぶくん
1章
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師匠と冒険と修行と

「……その、あ、アナスタシアさんはどうしたい、の?」



「うむ?そういえば名前……あぁすまんな、わしの自己紹介を回想でしてしもうたの。斬子、改めてアナスタシアじゃ、よろしくの。」



「は、はい。お願いします。そ、それで……。」



「わし自身どうしたいか、じゃったか。」



「うん。。」



「メイビスは人の闇に触れすぎた。」



「え?」



「人は愚かな生き物でしかないのじゃ、彼奴にとってはの……。」



「そんな、でもクレアさんとリーナさんだって同じ人じゃない。」



「そんなもの例外じゃ。彼奴にとってはあの子らが特別じゃっただけじゃ。じゃが、それは彼奴自身が人に絶望して、自ら歩み寄ることを辞めたのが原因じゃ。」



「……。」



「何度か話したのじゃがな。知識として理解はしたみたいじゃが、実践は一切せんかった。相手のことを好きになろうと思っとらん人間が好かれるはずもない。彼奴自身そう言葉にはしとるんじゃがのぅ……。」



「難儀……だね。」



 でも、わかる気がする。



 こうした方がいいとか、こうしたら上手くいくとか理解出来ていても何もしない。



 そんな感覚、過去にも何度もあった。



 そうすることで生まれる労力を……避けていたのだ。



 現状で満足ではない、でも耐えられないわけでもないし、これ以上何かしてもっと悪化したら?



 信じることで裏切られたら?



 環境は変わるのではない、変えないと変わらない。



 分かっているはずなのに、適当に理由をつけて逃げる、問題を先送りにする、引き伸ばす。



 もしかしたらメイビスも同じ気持ちなのかもしれない。



 私とは全然違う成功者なのだとしても……。



 いや、成功してしまった分、余計に難しいのかもしれない。



「斬子よ。わしと冒険に行ってみんか?」



 考え込んでいる私を見たアナスタシアはふっと軽く微笑んでからそう言った。



「えっと……その、話の流れが分からないんだけど……。」



 それにさっき私は頷いたから冒険に行くってことになってるはずだよね?



 再確認?



「お主と彼奴……斬子とメイビス。よー似とる。特にその目が、な……。」



「……?」



 目が似てる?



 そんなことを言われても目つきも目の色も何も同じ所なんて無いと思うんだけど……。

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