クレアリーナ王国12
「なんじゃ……これは……。」
村についたとき、信じられない光景があった。
そこら中に鎧を着て剣を持ったテノール王国騎士がいて、血塗れで倒れる複数の村人。
昨日まであんなにも平和だった村はどこかに消え去ってしまったようじゃった。
「メイビスは……何処に……っ!」
心当たりと言えば一つしかなかった。
昨日出来た友達のクレアとリーナのところだ。
わしはすぐにそこへと向かう。
「おい待て。」
その途中で騎士に呼び止められたが……。
「なんじゃ?わしに何か用かのう?」
内心かなり焦りながらも、冷静な口調で答える。
「貴様何処からやってきた?この村の者か?」
「この村の者じゃったらどうするのじゃ?」
「始末する。これ以上危険な村を容認するわけにはいかんのでな。」
「危険な村…じゃと?どういうことじゃ?」
「上からの命令だ。この村人では未知の病原体を身体に宿して生まれる特性があるらしいのだ。そしてその病原体は人に感染する。この村出身の者であれば問題はないが、それ以外の人に感染すると最悪発狂して死ぬのだ。」
「初耳じゃな。」
「市民を混乱させない為に情報は伏せてあったのだ。まあもう皆殺しにするから関係ないがなぁ!」
騎士は問答無用といった感じでわしに斬りかかってくる。
「はぁ……。」
わしはため息をついた。
もし仮にもそんな病気があったとしてじゃ。
それでも安易に皆殺しを考えるトップに対して憤りを感じておった。
わしは振り下ろされる剣をひらりと横にかわして、無防備になっている騎士の背中側の首を手刀で叩いた。
「ぐっ!!」
そのまま騎士は力が抜けたように前のめりに倒れ込み、動かなくなった。
わしは今にも溢れそうな怒りを胸に秘めつつ、クレアとリーナの所へ急いだ。




