クレアリーナ王国6
「メイビスよ。」
「何かしら?」
「人の感情を読み取ったことは無闇に伝えるものではないのじゃぞ?」
「そうなんですの?」
「うむ。人を使うのであればその人の能力、性質、性格。全てを加味した上で言葉を発する。これを忘れぬ事じゃ。」
「私、人を使うことなんてありませんわよ?」
「将来の話しをしておるのじゃ。メイビス、お主は他人を理解することに関しては最早達人級じゃ。では、理解した上でそれを全て伝えることは果たして正解かの?」
「……何を言いたいのか分かりませんわ。」
「つまりじゃな。自分のやりたいように相手を動かすためにはどうしたら良いのか。そこを考えるのじゃ。」
「褒めて欲しいと思ってる人に対しては素直に褒めると喜ぶし、逆に厳しくすると落ち込む、この場合私にとってどちらが都合が良いか考える。みたいな解釈でよろしいのでして?」
「そ、そうじゃな。」
飲み込みは相変わらずじゃな……。
「さすがアンですわね。分かりやすいですわ!」
あ、今コイツわしに対して実践しおったな?
分かってても嬉しい自分がおるから少々妙な気分になるのじゃが。
「まあよい。メイビス、これからお主はどうしたいと考えておる?」
「どうって……これからもよろしくお願いします?」
「何を言うておるのじゃ……わしはそろそろ冒険に戻るのじゃぞ?」
「ついて行くのも面白そうですわ。」
「ダメじゃ。」
「……分かりましたわ。でもそれだとまた退屈になりそうですわね。」
恐らくわしの表情から何を言おうと許可するつもりはないと読んだのじゃろうな。
「お主はいつまで受け身のつもりじゃ?なければ探せば良いのじゃ。」
「……確かに、確かにそうですわね!」
メイビスは目を輝かせていた。
やはりこの子は頭は良いのじゃが、教えたこと以外は本当に考えないのじゃな……。
「まずは友達の1人や2人作ったらどうじゃ?同い年くらいの。」
「まず私、自分の年齢なんて分かりませんわ。」
「くらいじゃ、くらい。大体自分の背格好と同じくらいとかそんな曖昧な感じでええんじゃ。」
「はっきりと言わないと分かりませんわ。」
若干教えないといけないことが増えたかも?と思いながらも、まずは村人と仲良くなるためにマルチ村に2人で向かった。




