絶望……そして希望18
それからの私は何というか不憫だった。
毎日のようにメイビスからいびられ、殴られ。
訓練ではクラスメイトから良いように使われて。
唯一優子先生だけは私を庇うようには立ち回ってくれてはいたが、1人の力ではどうしようもなかった。
私は心身共に疲れ切って、もはやただの歩く人形となっていた。
「おはようサンドバッグ。」
「ぐぅ…っ!」
今日はいつものようにメイビスに蹴り起こされた。
「これで死なないなんて少しは頑丈になってきたのかしらね!」
笑いながらもう一度蹴られた。
コンコン。
ドアノックの音。
「入るぜ〜……げ、メイビス。」
「様を付けなさいな勇者。何か用事ですの?」
「ちっ……もうすっかり猫かぶる気ねぇな。」
「有事以外では必要ありませんもの。」
「あっそ。で、そいつ借りてって良いか?」
紗斗はいきなり入ってくるなり軽口をメイビスと飛ばし合い、私に指を指しながら言った。
「今日は訓練はありませんわよね?」
「ああ。だから沼地に行こうと思ってな。」
よく見ると後ろにもう2人ほど見えた。
何が目的かは分からないが、もう何かを考える気力はなかった。
「ふーん。まあ良いですわ。」
メイビスは私を摘み上げるとそのままポイっと紗斗に投げた。
「うっ…!」
「いつまで寝てんだカス。起きろや。さっさと行くぞウスノロ。」
私は引っ張られるがままに紗斗に連行されるのであった。




