絶望……そして希望15
「召喚士?」
「はい、そう……みたいです。」
「聞いたことありませんわね。」
私が自室に帰ろうとするとメイドに引き止められてメイビスのいる先ほどの部屋にまた案内されてしまった。
理由は恐らく私の天職を知るためだろう。
「まあ、大体文字通りの事が多いとは思いますわ。何か召喚出来る、と考えてよろしいのではありませんこと?」
「ですかね。」
「召喚自体は私も出来ますし、何だか私の劣化版みたいな気が致しますわ。」
できるんだ……あ、そういえば私たちを召喚したのこの人だった。
「あの、メイビスさんって……天職は……?」
「変換者。」
「変換者、ですか。」
「私のもあなたと一緒で今までになかったオンリーワンの天職でしてよ。最初は何のことかまるでわかりませんでしたわ。」
確かに名前だけだと何かを変換するのかなぁ……くらいの予想しか立てられないものね。
「結局は試行錯誤していくしかありませんことよ。基本的にオンリーワンの天職の者は成功か失敗の両極端ってイメージが強いですわね。」
「両極端……。」
「えぇ、私のように世界最高戦力と呼ばれるようになる者も居れば、奴隷になるしかないような者もいる……まぁその人次第ですわ。」
かなり怖くなってきた。
実際、クラスのみんなが言う事が当たっていたのではないか?
この世界でもやっぱり私は落ちていくだけなのか?
そんな不安が胸を渦巻いていく。
「……。」
切り替えろ私!
何を弱気になってるんだ!
今まで何回も人生に打ちひしがれてきたじゃない!
お母さんのためにも、生き……な、きゃ……。
そこまで考えて思考が止まる。
お母さんはこの世界には居ない。
そして唯一元の世界に戻せそうな人物は帰そうとはしてない。
「何をそんな顔をしているのかしら?」
「あの……。」
「面倒ですわね。ハッキリと言ったらどう?」
「本当にこれから先元の……日本へ帰る事って出来ないんでしょうか?」
「出来るわけないですわ。」
スパッと切り捨てられたような感覚に陥る。
「正直に言えば私でもあなたを帰すことは最早不可能ですわ、残念ながら。」
「どう、してですか…その私がこの世界きた因果を……!」
「一度変えてしまった因果を再度変換することは不可能ですわ。私の能力はそんなに都合良く出来ていませんでしてよ。」
「……っ!」
それは…そうか……。
こんなチートみたいな能力を無条件でどんな風にも使える方が普通に考えたらおかしいのかもしれない。
「私が召喚したのではなく、そちらから来たとかであれば問題なく出来ますわ。まぁ大体理解していただけたかとは思いますが。」




