絶望……そして希望14
「はっはっは!威勢が良いのは良い事だ!だが、立場は弁えんといかんな!」
「んだと…うおっ!?」
更に詰め寄ろうとした紗斗が突然宙に舞う。
そのまま背中から地面に叩きつけられた。
「若造がいちいち大人に噛みつくな!良いから言う通り並べ!出来ん奴は出てけ!」
わっはっは!と景気良く笑いながら脅してくる。
怖くはないが、内容は割と恐ろしい事言ってるなこのおっさん。
「っく……かはっ……!」
紗斗は地面で身悶えていた。
「よしよし、並んだな。それでは端から端まで今から適正診査を始める。」
騎士風の男性は渋々と並ぶ私たちを見て満足げに頷き、左端から順に石を触らせていく。
「天職戦士、剣を振れ!天職魔導士、魔術を学べ!」
まるで作業をするかの如くパパパッと進んでいく。
私の番はまだかと待っていると……
「天職勇者……勇者ぁ!?」
「ぁん?」
紗斗が石に手をかざした瞬間騎士風の男性は驚いたように目を見開きながら固まっていた。
「まさかこんなところで勇者を見ることになるとはな。いや、しかしこんな礼儀も知らんようなガキが……。」
「んだとてめぇ!」
「まあこれも神の思し召しって奴か。頑張れよ勇者。」
ポンと紗斗の肩に手を置く騎士風の男性。
「ちっ……うるせぇな!さっさとどっか行きやがれ!!」
「まあそう急くな。後で話しがあるからな。」
「めんどくせぇ…」
紗斗は未だにイライラしている。
こっちに来てから自分の思い通りにならないことばかりだからだろう。
それにしても勇者って…すごいなぁ……。
「ほれ。」
「え?……あ、はい。」
いよいよ私の番だ。
目の前に石を突きつけられて、私はその石に手をかざした。
「ふむ、天職召喚士……召喚士?聞いた事がないな。」
「え?」
私も何か特別なものが当たったらしいが……。
「どーせ霧峰のことだからしょっぼい天職に決まってるしー!」
「だな、いわゆる1番のハズレって奴だろ。」
みんなからの評価は…まあいつものことだから気にしない。
「まあまあそうとは限らんさ。取り敢えず俺の方でも調べてみる。訓練の時にまた伝えよう。」
といった感じで全員の適正診査が終わり、今日はそこで解散となった。




